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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

ぼくとフリオと校庭で

『ぼくとフリオと校庭で』
諸星大二郎



諸星大二郎が作り出す、抜け出せない不思議世界の迷路。
入り口は、本書収録の10作品の扉から──。


大昔より単行本で愛読していましたが、
どこかへしまい込んでしまったのでこの文庫版を買いました。
でもきっとこの文庫版もすでに買っている気もしてきました。

「ぼくとフリオと校庭で」
ポール・サイモンの同名曲より。
但し内容が関連しているわけではなく
このタイトルをもてあそんでいるうちに出来た作品だとか。
「もうちょっとするとUFOがくるんや。UFOを待ってるんや・・・」
という富利夫というちょっと変わった小学生との交流を描く、
ちょっと物悲しい雰囲気のあるSF作品です。

「鎮守の森」
これは諸星さんお得意の、神や鬼をテーマにした伝奇モノです。
コワい話ですが諸星印の安心感があります。

「流砂」
流砂の外の世界へ出ることを諦めた人々と、
ここを出ようと決心する若者の話です。
当然妨害が入ってしまうのですがラスト2コマ目が出色。

「黒石島殺人事件」
若い女性の腐乱死体騒動で事件は二転三転します。
最後は、閉鎖された島、というコワさが滲んできます。

「城」
これこそ諸星さんならではの現代社会を描いた作品。
書類を届けるために出張で都会に来た若い会社員が、
なかなか決済がもらえずたらいまわしにされるという内容です。
どこにも悪人はおらずとも、そういうシステムの中で我々は生きている。
コミカルな展開ながらラストは哀愁感漂います。
大傑作。

「蒼い群れ」
臓器を売って生きていくしかない人たちと
これら社会を描いたハードな作品で主人公の風貌は不幸そのもの。
伝奇的な内容にはならず、社会システムの理不尽さを描いています。

主な作品を紹介しました。
読んで損はない作家ですが絵柄がダメな人はいるかもしれません。
非常に重い線で画を描く人です。

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コメント

1月末頃に出た新刊を買いました。

書名は、「オリオンラジオの夜」で、
主に昨年ビッグコミック誌に掲載されていた、
短編をまとめて収録したものですね。

この書籍も60年代末から70年代初め頃の、
著名曲のタイトルを、各編に付けていました。
「サウンド・オブ・サイレンス」というのもありました。

あと、ある作品では、
著名なプログレアルバムのジャケットが、
主人公のお部屋のギターの前に無造作に置かれていたりするコマがあるのですが、
ジャケットの絵柄は文庫になると解りにくくなる大きさでした。

私はマニアというほどのものではないので、
諸星作品は9割ぐらいしか読んでいないと思いますが、
西遊妖猿伝のような連続ものも好きですが、
短編も独特の世界に巻き込まれてしまいます。

URL | torioden #-
2019/02/08 08:22 * edit *

Re: タイトルなし

triodenさん
こんばんは

新刊はチェックしていないのですが買われたんですね。
9割読んでいればなかなかのファンとはお見受けいたします。

私なぞ6割程度なのかもしれません。

「暗黒神話」の壮大な世界に惹きこまれ以来ファンですが
これ1本とするならば「地下鉄を降りて」でしょうか。
都市、日常、というものをいろいろ考えることができる大傑作ですよね

URL | 面白半分 #-
2019/02/09 18:15 * edit *
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