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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

怪奇探偵小説の世界 一

『怪奇探偵小説集』
鮎川哲也編

以下の強烈な作品群が収録されています。

<Ⅰ>
怪奇探偵小説集〈1〉 (ハルキ文庫)
怪奇探偵小説集〈1〉 (ハルキ文庫)

「悪魔の舌」村山槐多
大正四年「武侠世界」

自殺した友人の遺書により、その友人が、悪魔の舌を持ち『悪魔の食物』
を求める男のとわかる。「人の肉が食いたい」に至る部分が怖い。
ラストの自殺の理由は探偵小説的だ。


「白昼夢」江戸川乱歩
大正十四年「新青年」

出だしの情景描写からふわふわと捉えどころがなく、ここでの物語自体が
夢なのかどうかもわからないまま終わる。
つげ義春のマンガのようなイメージです。


「怪奇製造人」城昌幸
大正十四年「新青年」

古書として誰かの古い日記を買い求め読んでいくと・・・・。
ちょっと軽妙な感じもする短い話。これはいい。


「死体蝋燭」小酒井不木
昭和二年「新青年」

突然の和尚の小坊主を殺したという告白。人肉が焼ける匂いが好きなので
作ったのが死体蝋燭。もう無くなるからお前を殺されてくれ!
おぞましい話ですがオチがきまってます。


「恋人を食う」妹尾アキ夫
昭和三年「新青年」

タイトルどうりまたしても人肉の話。このアンソロジーで何度目だろう。
告白を受けたものが知るオチもいい。


「五体の積木」岡戸武平
昭和四年「新青年」

別のアンソロジーで読んで驚愕した。昭和四年に、こんな小説というか
お遊びができたのか。活字による五体(頭、胸、腹、腿、足)が視覚的に
タイヘンな事になっています。


「地図にない街」橋本五郎
昭和五年「新青年」

なんとも捉えどころがない。人も死なず不幸な人間もいないはずだが
なんとなく気怠さが残る不思議な話。奇妙な味といった感じ。


「生きている皮膚」米田三星
昭和六年「新青年」

復讐譚だが復讐を果たした女もまた「生きている皮膚」によって復讐され
る。いかにも怪奇探偵小説的。ちょっとグロい。


「蛭」南沢十七
昭和七年「新青年」

蛭のようにまとわりつく恐喝者を殺そうとする院長の話。科学的な治療法
の説明が結構細かい。またその治療法から発展させた殺人法へと話が繋が
って行くかと思いきや、そうもならずなんかヘンな作品。


「恐ろしき臨終」大下宇陀児
昭和八年「新青年」

病気で亡くなった老弁護士の妻に夫殺害疑惑が起き上がったため、その疑
惑を解くため封印していた真相を告げる。過去の殺人事件と老弁護士の関
わりと”恐ろしき臨終”の意味がわかる。


「骸骨」西尾正
昭和九年「新青年」

再開した旧友のその後の破滅までの出来事を綴る。ただ単調感あり。


「舌」横溝正史
昭和十一年「新青年」

幽霊も何も出てこないがこれはまさに怪奇小説です。ゾッとします。


「乳母車」氷川瓏
昭和二十一年「宝石」

こちらは月夜での幻想譚です。但し別の恐ろしさがあります。


「飛び出す悪魔」西田政治
昭和二十二年「宝石」

サーカスが舞台。いかにも乱歩的な世界だがよくある筋といえばよくある
筋。


「幽霊妻」大阪圭吉
昭和二十二年「新探偵小説」

幽霊となった妻が夫を殺害するかのような展開だが、実はその正体が
あかされるという流れで探偵小説的な面白さもある。さすが大阪圭吉。

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