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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

悪魔が来たりて笛を吹く


『悪魔が来たりて笛を吹く』
横溝正史
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫)
さあどうだ。金田一耕助シリーズでも屈指の人気作です。
こういってはなんですがトリック、プロットともなにか突出したもの
があるとは感じられない作品というのが正直な印象です。
かなりの長編なのですが雰囲気だけで持たせている、
といったらいい過ぎでしょうか。

とはいえその雰囲気はさすがです。
蓄音機とはいえ夜中に突然聴こえてくるのは「悪魔が来たりて笛を吹く」
というフルート曲の音色。不気味です。こういったガジェットが巧い。

さて本作、舞台は岡山の山村でなく都会なんですが、
それを除けばまさに横溝正史王道スタイルの作品です。
ある登場人物の生い立ちがわかればそこから動機がわかり、
結果として犯行トリックがわかるというもの。
そして金田一耕助が過去の因縁を調べている間にも凶行は続けれらます。
今回は旧知の磯川警部に生い立ち調査を依頼しています。

また金田一耕助は本作では本当に活躍していません。
またしても犯人にとって行うべき全ての犯行が終わった後で犯人を指摘し、
さらには自殺も止められない。黄金の金田一パターンです。
恐らく真犯人もするべき犯行が全て終われば
後は自分はどうなってもいいと思っているようなので、
金田一耕助が事件に関与しようがしまいが事件は収束

犯罪を防御出来ない事で定評のある金田一耕助ですが、
真犯人にとってみれば全ての犯罪が終わるまで
見守ってくれてるかのような頼もしい探偵なのであります。

このパターンを味わうのも金田一耕助シリーズの楽しみ

好きです。

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↓昔の角川文庫表紙・・・コワイ
金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く<金田一耕助ファイル> (角川文庫)

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コメント

ちなみに横溝正史作品のミステリとしてのロジックの正確さとトリックの華麗さをべたぼめしていた本格ミステリファンの最右翼だったのが坂口安吾。『「刺青殺人事件」を評す』では高木彬光を評する論なのか横溝正史をホメるのが第一の目的なのかわからなくなってくるほどで、読んでいて大変微笑ましい(^^) ここで「古墳殺人事件」を酷評されて本格ミステリの道をあきらめてリアリズム重視の道に走ったのが『事件記者』で有名な島田一男先生だったそうだ。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43149_31428.html

安吾先生の一番のお気に入り横溝作品は「蝶々殺人事件」だったそうである。まあそうだろうなあ。

URL | ポール・ブリッツ #0MyT0dLg
2016/02/10 23:51 * edit *

Re: タイトルなし

ポール・ブリッツさん
こんばんは

面白いですね。これはメインが”「刺青殺人事件」を評す”ではなくなっていますね。
古墳殺人事件の貶しようも面白い。でも軽妙な書き方でイヤミがないところがいいなあ。
むしろ読みたくなってしまう位です。

ところで蝶々~は中身は思い出せないけど角川文庫の表紙は楽器ケースに入った女性死体?だったですが
強烈でした

URL | 面白半分 #-
2016/02/11 18:22 * edit *
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