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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

一の悲劇

『一の悲劇』
法月綸太郎



「あなたが私の息子を殺したのよ!」山倉史郎は狂乱する冨沢路子の前に
絶句した。それは悲劇的な誤認誘拐だった。犯人は山倉の子と誤って、
同級生の路子の子を拉致したらしい。しかも身代金授受に山倉は失敗、
少年は骸となって発見されたのだった。鬼畜の仕業は誰が、なぜ?
やがて浮かんだ男には鉄壁のアリバイがあった。名探偵法月綸太郎と共
にいたというのだ…。


当時、講談社ノベルスの一連の新本格の中で法月綸太郎を知り、
新本格の中ではイメージとしては暗い雰囲気だなあと感じていました。
この作品は祥伝社のノベルスで読みましたが、さらに暗い感じがして
ちょっと新本格のミステリっぽくないな、なんて当時思っていたことを
思い出しました。

数十年ぶりに再読です。
本作は家庭を持つ大人の男が巻き込まれる物語です。
子どもの誘拐殺人、不倫関係、そして一人称で語られる重い雰囲気。
ちょっと当時はキツかったようです。
今回読んでもその重い印象は全く変わらなかったのですが、
本格ミステリであったことに気づきました。
かなりの終盤になってようやく謎解きになりますが
怪しげな人物が次々と指摘されては別の解が浮かび上がりと、
かなり濃厚な展開でした。但し、”探偵が皆を集めてさて、と言い”
という状況ではなく、ハードボイルド的に展開されていきました。

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真犯人は最後まで思い出せず読んでいました。
こういう形式ですから、真犯人はあの人だとずっと疑っていた人がいま
したが全然違ってました。
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