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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

殺人交叉点

殺人交叉点 (創元推理文庫)
殺人交叉点 (創元推理文庫)

『殺人交叉点』 フレッド カサック

十年前に起きた二重殺人は、単純な事件だったと誰もが信じていました。
殺人犯となったボブを熱愛していたルユール夫人でさえ、
何も疑わなかったのです。しかし、真犯人は、私なのです。
時効寸前に明らかになる驚愕の真相。


フランス・ミステリ批評家賞受賞ということでフランス・ミステリです。
なんとなく”フランス・ミステリ”って苦手のイメージです。

本作も甘く退廃的なムードで進みますがこういったところが苦手。
でも事件が起ったあたりからはテンポも良くなりサスペンス的な
展開にもなり面白くなってきました。

ミステリーの中でも本作は読者を騙すタイプの作品です。
”驚愕の真相”には見事ひっかりりました。
読者だけでなく登場人物もひっかかっていたってのがポイントかな。

併録の「連鎖反応」はブラックで奇妙な味わい、とありましたが
ユーモア感ある文体と中身に大満足。
こちらも面白い。
自分の給料をあげるためにどうこうしようという内容です。
なんでも映画化もされ日本でもTVドラマ化されたそうです。
これは見てみたい。

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こういった(読者への)仕掛けのあるタイプの作品は全く予備知識なしに
読むのが一番ですが、ある程度わかってしまった状態でも素直に読むと楽
しいですよ。




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ママ、手紙を書く

ママ、手紙を書く (創元推理文庫)ママ、手紙を書く (創元推理文庫)
(1997/01)
ジェームズ ヤッフェ

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『ママ、手紙を書く』
安楽椅子探偵モノの人気作のようです。
刑事のママがその探偵役。
本作は短篇で人気があったこのシリーズを
長編シリーズとして再開させたものの第1作です。

ユーモアをまぶしながらおおらかに謎解き物語がスタートします。

ずっと積読で一度読み始めたがいったん中止。
もう一度最初から読み直しました。

私としてはあまり印象に残るような作品ではなかったのですが
手堅く本格としてまとめ上げられていた感じがしました。

もう一冊本シリーズの作品が積読状態ですが
それもしばらくそのままになりそう。

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穢れなき殺人者

穢れなき殺人者 (創元推理文庫 (217‐1))穢れなき殺人者 (創元推理文庫 (217‐1))
(1984/09)
ブリス・ペルマン

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『穢れなき殺人者』


ママンが死んだ。唇の間から突き出た舌は真っ黒。
それに喉のまわりの変な筋。パパはずっと前に死んでるから、
皆にこのこと知られたら寄宿学校に入れられちゃう。
どうしよう……十一歳の双児の小さな姉弟は一所懸命考える。
だが、彼らの母親を殺害した当の犯人は気が気ではなかった! 
〈恐るべき子どもたち〉の異色ミステリ。


全くユーモラスのかけらもない救いのない話です。

よく出来ていると思いますが
こういうのニガテ。

最後の1行もなにやらコワい。

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煙で描いた肖像画

煙で描いた肖像画 (創元推理文庫)煙で描いた肖像画 (創元推理文庫)
(2002/07)
ビル・S. バリンジャー

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昨日の記事からのつながりで
『煙で描いた肖像画』いきましょう。

『歯と爪』が有名なサリンジャーですが
本作は『歯と爪』以前に書かれた作品です。

少年時代一度だけ出会った(というか見かけた程度)少女の
足跡を追っていく男とその女性の話です。

追跡調査する男とその女の生き様が交互に書かれています。

いわゆるカットバック手法を始めてサリンジャーが使った作品のようです。

そんなわけで本作のウリのひとつがこの手法です。
発表当時はインパクトがあったかもしれませんが
今ではありふれた手法でそこのところは新鮮味はありません。

本作の面白いところは
この女の悪女っぷり。
上にのし上がっていくことを計画し
男を踏み台にどんどん金持ちに近づいていきます。

終盤ついに主人公はこの女にたどり着きます。
ここからはちょっと先の読める展開ですが
なかなか面白かったです。

作者は悪女モノというよりピュアな男を描きたかったようです。

この手の女性にかかれば主人公の男だけでなく
男は誰でもピュアというかバカヤロのようです。

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追われる男

追われる男 (創元推理文庫)追われる男 (創元推理文庫)
(2002/08)
ジェフリー ハウスホールド

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『追われる男』


要人暗殺未遂の廉で逮捕されたわたしは、九死に一生を得て、
からくも帰国する。
だが執拗な追及の手は故国イギリスにまで及び、
わたしはイングランド南部の丘陵へと逃亡し、
徐々に逃れることのできない窮地へと追いこまれていく……



英国冒険小説の傑作とのことです。

この作品は淡々とした語りで物語が進行していきます。
初めのうちはこの語りが心地よかったのですが
あまりにも淡々と進行しすぎているので飽きてきて
だんだん読み飛ばしをしてしまいました。

すみません。

”わたし”とは誰なのか触れていませんが英国の上流階級という設定です。
要人暗殺の要人とは誰なのか。
なぜ暗殺しようとしたのか。
故国に戻り庇護を求めることは可能なのになぜ逃げ続けるのか。

こういった説明はありません。
ラスト近辺でやはり淡々とそれらしいことが語られるのみです。

本作はどんでん返しも仕掛けも要しない小説なので
最初に解説を読んでおいて
背景を知った上で読んだほうが良いかもしれません。

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隅の老人の事件簿

隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァルたち)隅の老人の事件簿 (創元推理文庫 177-1 シャーロック・ホームズのライヴァルたち)
(1977/08/19)
バロネス・オルツィ

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『隅の老人の事件簿』
古典的作品で名前だけは知っていましたがようやく読むことが出来ました。

隅の老人 The Old Man In The Corner
さてこの隅の老人、結局最後まで名前は明らかになっていません。

いわゆる安楽椅子探偵ということで
地味にこっそりと誰かに問われるまま推理を披露する、
と思っていたのですが違いました。

話す場所こそ喫茶店であるABCショップですが
事件とあらば検死審問には出向き
事件の関係者をじっくりと観察し、
場合によっては事件現場まで足を運びます。

なかなか活動的な老人でありました。

そしてその話しっぷりも
警察はダメだが私には簡単な事件だ、などと強気です。

結局、事件の真相を推理しますが
犯人に接触したり警察に連絡するわけでもなく
女性記者ポリー・バートン嬢に話すのみです。

正義感というものは特に表さない探偵のようです。

さて推理モノとしては
人物の入れ代わりなど同じパターンのものが多いのですが
面白く読めました。

シャーロック・ホームズと同じ時代の作品のようですが
勝るとも劣らない作品群でした。

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麗しのオルタンス

麗しのオルタンス (創元推理文庫)麗しのオルタンス (創元推理文庫)
(2009/01/28)
ジャック ルーボー

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『麗しのオルタンス』

金物屋が次々に襲われ、深夜0時直前、大音響とともに鍋が散乱する。
平和な街に続く“金物屋の恐怖”事件。
犯人は?動機は?
哲学専攻の美しい女子大生オルタンス、事件担当のブロニャール警部、
そして高貴な血を引く猫のアレクサンドル・ウラディミロヴィッチ…。
何がどうなる?
文学実験集団ウリポの一員である詩人で数学者の著者が贈る珍妙な味のミステリ…なのか。


という内容ですが
物語の部分はもはやどうでもいい感じで
文章ひとつひとつに仕掛けられる笑いを楽しみましょう。

冒頭しばらくすると
筆者が作中の中で自分たちの説明をし
またそれとは別に物語の語り手が存在することを述べていきます。

ここらへんからかなりヘンな小説であることに
読者は気づいていくわけですが
終盤にはこんどは”読者”が小説への疑問を口出します。

「しかし」、とここで読者の声が上がった。

なんだそれは!

また最終章では
筆者が366冊の小説を読みこんで
そこから得られた最終章の規則を試してみます、なんていっています。

全編こんな風にふざけた展開で
メタフィクション的な面白さに溢れていて
また物語のサブストーリーというか
横道にそれたところでのエピソードも面白いです。

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ちょっと”文学実験集団ウリポ”というものが気になってきたところです。

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ライノクス殺人事件

ライノクス殺人事件 (創元推理文庫)ライノクス殺人事件 (創元推理文庫)
(2008/03/24)
フィリップ マクドナルド

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『ライノクス殺人事件』

フィリップ・マクドナルドという作家ですが
今回はじめて知りました。

本作、発表は1930年ですから古典の部類に入る作品です。

幻の一品として以前より評価は高かったようですが
長らく出版されていなかったようであります。

さて
文庫の紹介文には

結末で始まり発端に終わる、実験的手法の得がたい収穫。

なんて書かれています。

この結末とは
保険会社に多額の紙幣が送りつけられてくる、というもの。
さてどのような物語になっているんでしょう。

この1930年の”実験的手法”については
今日ではまったく普通の手法であるが故
ここを期待して読んではいけないかもしれません。

本作の面白さは
独特のとぼけた味わいの登場人物像と文章。
楽しいミステリーです。

前述の”実験的手法”に加え
書簡のやり取りや見取り図などもあり
そういった雰囲気も十分です。
また途中途中で作者の解説が入ってきたりと
遊び心も楽しいです。

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毒入りチョコレート事件

毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)
(1971)
アントニイ・バークリー

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『毒入りチョコレート事件』

なんと1929年(昭和4年!)発表のアントニー・バークリーの古典的名作ミステリです。

もらいもののチョコレートを食べた女性が死亡する、という
警察もお手上げだったこの事件を6人の素人集団「犯罪研究会」がそれぞれ推理します。

いわゆる多重解決の作品で
6人のメンバーがそれぞれ推理を披露します。
この多重解決についてはすでに先例があったそうですが
本作品でアントニー・バークリーはこの型式を突き詰めたそうです。

6人の推理はバラバラ。
犯人も違えば動機、根拠、証明法も異なります。
本作をはじめて読んだのはもしかすると2~30年前なのですが
そのとき初めて「演繹法」「帰納法」という言葉を知ったような気がします。
(ミステリでは結構おなじみの言葉ですがよく理解せぬまま2~30年たってます)

さて物語は、それぞれの推理が次の推理によって覆されていく、というスタイルですが
最後に推理を披露するチタウイック氏が必ずしも正しいのかは
よくわかりません。

なにしろチタウイック氏は推理小説についてこんなことをいってます。

与えられたある事実からは単一の推論しか許されないらしく、
しかも必ずそれが正しい推論になっている場合がしばしばです。
作者のひいきの探偵以外は、誰も推論を引き出すことができなくて、
しかもその探偵の引き出す推論はいつも正解に決まっています。


さてこのチタウイック氏は作者のひいきの探偵だったのでしょうか。

いわゆるアンチ・ミステリともいわれる本作。
昭和4年にすでにこんな考えが出ているのですから
ミステリってのは面白いし
古典的作品ってのも侮れないもんですなあ。

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探偵術マニュアル

探偵術マニュアル (創元推理文庫)探偵術マニュアル (創元推理文庫)
(2011/08/30)
ジェデダイア・ベリー

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探偵術マニュアル

雨が降り続ける名もない都市の“探偵社”に勤める記録員アンウィンは、
ある朝急に探偵への昇格を命じられた。
抗議のため上司の部屋を訪れるも、そこで彼の死体を発見してしまい、
否応なく探偵として捜査を開始するはめに。
だが時を同じくして都市随一の探偵が失踪、
謎の女が依頼に訪れ…アンウィンは奇々怪々な事件の迷宮へと足を踏み入れる。


ということですが
私はダメでした。

いろいろな方のレビューをみると評価が真っ二つ。
ダメな人にはダメな作品です。

ミステリなんだか幻想譚なんだか
よくわからないまま読み進め、
結局よくわからないまま終わってしまいました。
出だしは良かっただけにちょっと残念でした。

高評価のレビューの多くの人は、
本作のSF映画等からの影響を読み取り
そこらへんの情景を思い浮かべた楽しんでいたようです。

私は映画は弱いのでちょっと基礎知識が足りなかったのかもしれません。
(でもカリガリ博士は見ましたよ)

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