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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

ザ・ベストテン

『ザ・ベストテン』
山田修爾
ザ・ベストテン (新潮文庫)


毎週木曜日夜9時──誰もが唄える歌があふれていた歌謡曲の黄金時代、
誰もがこの番組に釘付けだった。黒柳徹子・久米宏の名司会、
ランキング方式での歌手の出演、ハプニング連続の生放送、生中継。
70年代~80年代を彩った音楽シーンがそこにあつまっていた。
番組の誕生から終焉までをすべてに携わってきた男が綴る。
黒柳徹子さんとの記念対談と「全ベストテンランキング一覧」も収録。


TBSのあの名番組「ザ・ベストテン」の始まりから終わりまでを
番組の制作者で責任者であった著者が語っています。

今までになかったランキング形式の歌番組というジャンルへの
挑戦の物語です。
とにかく当時この番組を見ていたものにとって
当時懐かしい歌手の話や舞台裏の話が書かれていてとても面白かった。
黒柳徹子さんが司会者の仕事を受ける条件の一つとして
ランキングでごまかしはしないこと、というのがあったそうだが
これは興味深い部分でした。
また当時より、生番組、生中継でよくきれいに番組が繋がるなあと
漠然と思っていたが、この裏にはスタッフの必死の努力があったよう。
だんだん意味合いがわからなくなっていく後年の舞台セットとともに
生放送のハプニングも見ているほうとしては楽しみの一つでした。

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巻末に全放送のランキングが載っています。
昭和53年第1回放送時の1位はピンク・レディの「UFO」
平成元年第603回放送時の1位は工藤静香「黄砂に吹かれて」でした。

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テッカ場

『テッカ場』
北尾トロ
テッカ場 (講談社文庫)


「テッカ場」―それは理性が影を潜め、欲望がほとばしる場所。
いい大人が我を忘れ、普段は封印された別の顔をうっかり垣間見せる。
競走馬セリ市、鳩オークション、ネットアイドル撮影会、
テディベアの大集会…
独特のムード溢れる“欲場”の活況とコーフンを参加者目線で
追ってみた。


他にもこんなテッカ場を訪れています。
西洋骨董
コミケ
住宅競売
鉄道部品
マニア雑誌のフリマ
切手

いやあ。面白い。
そこに集まる人々の気持ちがわからないでもないのがまた嬉しい。
(お金のかけ方や情熱は遠く及びませんが。)
純粋にコレクターとして参加する方と、仕事として扱う方々の
駆け引きも面白い。
プロは複数件を扱うためそれぞれの引き際を決めているので、
一点買いのコレクターにも勝算があるようだ。

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源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか

『源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか』
中川右介
源静香は野比のび太と結婚するしかなかったのか 『ドラえもん』の現実 (PHP新書)


クラスでいちばんかわいい女の子しずかちゃんが、いちばん凡庸な男の子
の妻となる現実。最大の武力の持ち主ジャイアンと最大の資金力の持ち主
スネ夫が、タッグを組まなければならない現実。たとえいじめられても、
いじめっ子と絶縁する道を選べない最下層カーストにいるのび太の現実。
ドラえもんが歩いていても驚かれない、地域コミュニティが崩壊した郊外
に住む野比家の現実―『ドラえもん』で描かれる人間関係は、はからずも
現代社会の縮図なのである。空気のような存在ゆえに、かえって論じられ
てこなかった国民的マンガを社会学的に考察。なんともせつない深すぎる
「ドラえもん日本原論」。


しずかちゃんに関する考察が面白かった。
のび太なんかと結婚するしずかちゃんは我々にとっては理想の女性だが
女性目線ではむしろ低く見られるってのは何となくわかる。
なにしろのび太はだらしなくて生活能力もかなり低いと思われ、
こんな男を選ぶ しずかちゃんはなにかヘンというわけだ。

著者の引用で知ったが一部フェミニストにはしずかちゃんという存在を
批判する方もいるらしくそこも興味深い。
結構世の中はアンチしずかちゃんに溢れている。

しかし全編屁理屈とはいえ、コミック、映画の原典から
よくここまで考察するものだと思う。
単純にその力技は素晴らしいと思いました。
まあ作者のF先生はそこまで考えて『ドラえもん』を描かれていたとは
思えないんですけど。

さて
本書の内容からしたらむしろ付録的な内容の
「第6章 じつはパラレルワールドだった!」が一番面白かった。

私としてはてんとう虫コミックスを正典としていますが
(多くの人がそうでしょう)
それ以前にまず雑誌連載がありました。
それも学年誌(”小学一年生”等)
F先生は同時に6学年分を
年齢に合うように別ストーリーで描いていたというから凄い。
そんなわけもあってドラえもんには最低6つのパラレルワールドがある。
なにしろ登場の仕方が各雑誌で違うとの事。(最終回も異なる)
つまりてんとう虫コミックスはこのパラレルワールドの一部を抜き出した
ものだったんだなあ。

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魏志痴人伝

魏志痴人伝
古田新太
魏志痴人伝 (MF文庫ダ・ヴィンチ)


「俺、妖精を見たことあるんです」
ビックリしたー。そいつから、そんな話が聞けるとは思わなんだ。
そいつは、日本で今一番忙しいタレントの一人だ。
イマドキのタレントとはいえ、分別のある大人である。
しかもおいらの知っている若造の中でも一、二を争う冷静な奴である。
あなたの周りにはどうよ。いる? こんな人たち。 
有名人から一般人まで、怪優・古田新太が綴る41人の知人伝! 


最初は、おいらとかいう一人称、クセのある文章に馴染めなかったです。
ところが慣れてくるともう面白い。

痴人である知人はひどい人たちばかりだが、
それらに振り回されたり、冷静に対応したりする古田さん自身が面白い。

いやあ。文章でのツッコミが巧い。
大笑いの一冊です。

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東京百景

『東京百景』
又吉直樹
東京百景 (ヨシモトブックス)


ピース・又吉直樹、すべての東京の屍に捧ぐ。
「東京は果てしなく残酷で時折楽しく稀に優しい」
いま最も期待される書き手による比類なき文章100編。自伝的エッセイ。


『火花』を読んでいない。
しかしエッセイは読んでいる。

どのエッセイでも自虐的(といってもキツクない)な部分に
自分でも驚くほど共感できます。

なにかと強い人、との距離感。
他人の心に侵入してくるある種の人々への恐れ。

これらがしみじみと、そして可笑しみを持って語られます。

エッセイが基本なんでしょうが想像の羽を伸ばした幻想的な小説もあり
とても楽しめた本でした。

100話に決まった長さもフォーマットもなく、好きに書けるというのが
この面白さにつながったのかもしれません。

「池尻大橋の小さな部屋」は実体験なのか恋愛小説なのか
ちょっとやられてしまいました。泣きそう。

『火花』を読みたくなった。

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本の装丁も昔の本っぽくて好み。
やるな。ヨシモトブックス。
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お笑い総選挙

『お笑い総選挙』
藤堂勁
お笑い総選挙


現役の政治家秘書は見た! 「選挙」にまつわる非常識なエピソード!

・ウグイス嬢の日給はいくら?
・貼ってあるポスターはウソだらけ!
・ハゲていると当選できない!!

秘書でありながら、自らも立候補した経験をもつ唯一無二の男が、
政治の裏側をすべて明かす。
夏の選挙ニュースが10倍楽しくなる1冊です!


議員秘書であり、自らも都議会議員選に出馬した経験を持つ著者の
選挙に関するあまり語られてこなかった裏側エピソード集です。

但しそれほどあくどい話や生々しい部分(あるかどうかわかりませんが)
はなく、ニヤニヤしながら読める感じです。
面白いエピソードにしっかりとした解説と、
池上彰の番組のようなとっつきやすさとわかりやすさがあり
このバランスはいいんではないでしょうか。

あらためて分かったこと。
選挙の当落には政策は関係なし(特に地方選)

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おやじがき

『おやじがき』
内澤旬子
おやじがき 絶滅危惧種中年男性図鑑 (講談社文庫)


頭髪の欠損や腹部の脂肪は一律に忌み嫌われ、
おやじ絶滅の危機が到来!
でも、こぎれいで健康でちょいワルな中年男子ばかりになったら、
反対に息が詰まりませんか?
おやじサバイブを祈念しつつ、電車で、喫茶店で、路上で遭遇した、
愛らしいおやじたちを克明にスケッチしたイラストルポ。


内澤旬子さん。なんとなく見覚えのあるお名前だなあと思ったら
まだ読み終えていないですが『世界屠畜紀行』の著者でした。
最近読んだ能町みね子さんの本の解説も書かれていて
名前が目に飛び込んできました。

手に取り表紙を見ると書かれているのはおやじのイラストとはいえ
ポップなデザインだったので買いました。

さて本作は、見開きでいろいろなおやじのイラストと
そのおやじに関する短い文章で構成されています。

この中で色々な部位の皮膚を掻いた指をなめるおやじがありましたが、
私も近いものを見てしまいました。

そのおやじは電車内でハナクソをほじほじし、
その指をぺろりとなめていました。
1分で1回この動作を繰り返していたのでちょっとマズイと感じ
観察は中止しました。


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しかしよく考えたらおやじのイラストなんて
見ていて楽しいことなんて全くないですよなあ。
妙にリアルに描かれたどうしようもなさ感。
(自分を書かれているようでもあり嫌なのかも)
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警察手帳

『警察手帳』
古野まほろ
警察手帳 (新潮新書)
警察手帳 (新潮新書)


警察ほどおもしろい組織はない
三〇万人もの警察職員はどのような仕事をしているのか?
刑事とはどんな人か?警察手帳の中身は?ドラマとの違いは何?
そもそも警察官になるには?待遇や昇進の条件は?警察庁とは何か?
キャリアとノンキャリアの関係は?
警察キャリア出身の作家だからこそここまで書けた、
徹底的にリアルな巨大組織の掟と人間学。


クセの強いミステリを書く作家という事と、
経歴がスゴイ人という認識の作家です。
「警察手帳」という直球の題名に惹かれ買ってみました。

読む前に、そういえばこの人、本名とか公表されていたかな、
なんて思いネットで調べますと。
ネットでの人を小ばかにした発言で大炎上しているようです。
そして経歴詐称なんて疑いもでているみたい。

アマゾンレビューもこれでもかというほどの低評価の嵐。

では中身はどうかといいますと。

当然ながら警察手帳の話に始まり、複雑な警察組織について
とてもわかりやすく書かれています。

つまりどういう事かといいますと。

著者の人間性はよくわかりませんが新書として良くできた本だという事。

自分の経歴をひけらかすようなことはしていませんし、
警察官全体に対する(それは階級的には低い警察官に対しても)
リスペクトがあるように感じられました。
読んでいて悪い気はしませんでした。
ただやはり文体にクセはあるかもしれませんが。

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一部文体をマネしてみました。
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完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込み

『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込み』
若林正恭
完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)


若手芸人の下積み期間と呼ばれる長い長いモラトリアムを過ごしたぼくは
随分世間離れした人間になっていた―。
スタバで「グランデ」と頼めない自意識、
飲み屋で先輩に「さっきから手酌なんだけど!!」と怒られても
納得できない社会との違和。遠回りをしながらも内面を見つめ
変化に向き合い自分らしい道を模索する。
芸人・オードリー若林の大人気エッセイ、
単行本未収録100ページ以上を追加した完全版、ついに刊行!


何年か前単行本の時に読んで非常に感銘を受けた。
今回は完全版という事で以降の連載分も収録されている。

これを読んで、何言ってるかわからない、なんでそんなことで悩む?
って感じる人とは根本的な部分で分かり合えないなあ。

面白エッセイでありながら個の抱える闇(は大げさか)もさらけ出し
しかしそこから変わっていこうとする部分など感動的な部分も多い。
なにより文章が上手い。
巧みなレトリックは漫才の台本で鍛えられてモノなのか。
文学的な雰囲気も醸し出しています。

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サービスの裏方たち

『サービスの裏方たち』
野地秩嘉
サービスの裏方たち (新潮文庫)


あの学習院の伝統を担う給食のおばさん、
伝説の一戦でドライバーを支えたカーエンジニア、
工事現場の中心でタワークレーンを操作する女性オペレーター──。
私たちが、ふだん目にしない場所や気にとめない世界にも、
驚くべき技を持つプロフェッショナルがいて、
サービス精神が発揮されている。
「裏方」たちのサービスの形とその真髄とは。
静かな感動を呼ぶ10篇のノンフィクション。


”静かな感動を呼ぶ”
これこそが野地さんのこれら一連の作品に当てはまる言葉だと思う。

いい時間を過ごせた、と思う読書体験もそうそうあるものではない。
良かった。

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