02«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»03

茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

青春探偵ハルヤ

『青春探偵ハルヤ』
福田栄一
青春探偵ハルヤ (創元推理文庫)
青春探偵ハルヤ (創元推理文庫)


浅木晴也は、アルバイトで生活費を稼ぎながら大学に通う貧乏青年。
そんな彼の許に、悪友の和臣が相談事(報酬付き)を持ちかけてくる。
仕方なく引き受けたストーカー撃退の依頼だが、捕まえた不審者の相談に
乗って、行方をくらませた女の子の捜索まで請け負う羽目に。
晴也の周囲で、次から次へと芋づる式に厄介事が増えていく…。
緻密な構成ながら、軽快な読み心地の青春小説。


軽快な読み心地・・・確かにそうです。
面白かった。

しかし実はあとがきがとても興味深かった。
裏読みかもしれませんが
作者のいろいろな不満を感じ取ってしまいました。

・ドラマ化により『エンド・クレジットに最適な夏』を改題
→こんなつまらないタイトルにしやがって

・本書は複数の事件が同時進行で発生するミステリでプロットが複雑で
ある
・作家の色を出すため同様の作品を書いてきたが本作はさらに凝った
プロットを捻りだせるか挑戦した
・ドラマ化にあたり複雑なプロットは再構成され、一話完結になるらしい
→複雑にしたプロット台無しじゃん。

・小説、ドラマ版と趣向の異なる『青春探偵ハルヤ』を楽しんでください
→ドラマの方は関係ないですから。小説の方を読んでください。

ドラマ見ていないので完全に勝手な想像です。
ごめんなさい。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村


tb: 0 |  cm: 4
go page top

わたしのリミット

『わたしのリミット』
松尾由美
わたしのリミット (創元推理文庫)
わたしのリミット (創元推理文庫)


坂崎莉実は、父親と二人暮らしの17歳。5月のある朝、父親は
「彼女を莉実の名前で病院へ入院させてほしい」という書き置きと
見知らぬ少女を残し、姿を消してしまった―。
やむなくリミットと呼ぶことになった少女は、莉実が遭遇する
奇妙な出来事の謎を、話を聞くだけで見事に解いてしまう。
莉実とリミット、二人の少女が送る、謎に満ちたひと月。
心温まる、愛らしい連作ミステリ。


日常の謎とリミットをめぐる謎。
SF的解釈をすればリミットとは誰なのか、
だんだんわかるように描かれていますが、
それでも最後までその言葉を読者には出さず
最後は二人は別れていきます。

読み終わり後ちょっと泣いてしまったのですが
その泣き顔を奥さんに見られてしまいました。

いろいろなエピソードが謎解きとは別に
”感動”につながる伏線となっていて
ちょっとやられてしまいました。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

さてさて
さぞ他の人も感動してるのかと思い、レビュー記事をみているのですが
なんか多くの人はそうでもないようでした。

ストーリーがありがちらしい。
そうなのか!おじさんにはそうでもなかったぞ。
怪奇探偵小説にはこんな泣いちゃうのはないぞ。

リミットの正体も早くからわかってつまらないらしい。
いや、それはわかるように書いてあるんだってば。

tb: 0 |  cm: 0
go page top

松谷警部と三ノ輪の鏡

『松谷警部と三ノ輪の鏡』
平石貴樹
松谷警部と三ノ輪の鏡 (創元推理文庫)


元プロゴルファー横手祐介の殺害を震源に、ゴルフ場経営や融資に携わる
関係者、過去の因縁でつきまとうジャーナリストなど、周辺に複数の死者
や行方不明者がいると判明して事件は一挙に多層化、松谷警部らを翻弄す
る。巡査部長に昇進した白石もまた、不可解な状況を解明する決め手を見
いだせないまま焦躁の時を過ごすが……。
伏線また伏線、一読三嘆の本格ミステリ。


松谷警部シリーズの3作目です。
とはいっても謎を解くのは白石以愛巡査部長です。

2作目は読んでいないのですが1作目と本作で感じることは、
これはオールドタイム的な本格ミステリ。
地道な捜査とラストで見事伏線を回収していく様こそ本格の醍醐味です。
ただ松谷警部の立ち位置が良くわかりません。
謎を解く白石イアイの良き上司っていう程度の扱いです。
新キャラである軽いノリの上原巡査がいい味を出しており、
もし今後も続くのなら松谷警部の存在感は薄くなっていきそうです。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 0
go page top

折れた竜骨

『折れた竜骨』
米澤穂信
折れた竜骨 上 (創元推理文庫)


ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。
その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッ
ツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に
、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告
げた…。いま最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術
と剣と謎解きの巨編!第64回日本推理作家協会賞受賞作。


ずっと読んでませんでした。

背景はこちら。下記は4月の記事です。
********************************
創元推理文庫では上下巻で発売されていてまずは下巻購入。

じゃ上巻を買ったら読もう。

数ヵ月後、また下巻を買い、家に帰りダブっていたのに気付く。

じゃ上巻を買ったら読もう。

その後ミステリ・フロンティアという一巻フォーマット版での本作を
見つけるがくやしいので買わなかった。

数ヵ月後、またしても下巻を買い、家に帰りダブっていたのに気付く。

その後またミステリ・フロンティアという一巻フォーマット版での本作を
見つけるがくやしいので買わなかった。

そしてNOW、1年数ヶ月の後やっと上巻を買えた。

さて下巻の方も用意して一気に読むか!

無い!下巻がない!どこかへ紛れ込んでしまったか!
********************************
折れた竜骨 下 (創元推理文庫)

このあと待望の下巻が棚から出てきたのですがそれでも読んでいない。

実は作品の紹介文にある”魔術と剣と謎解き”に引っかかっていました。
私はジャンルでいうとファンタジーがとにかくダメで”魔術と剣”に
拒絶反応が出ました。そんなわけで準備は揃ったものの積読状態でした。

とはいっても途中でダメだったらやめようと思って数ページ読みました。
しかしやはりファンタジーくささに惑わされ放棄してしまいました。
ところが2週間後になんとはなく再読したところ結構イケてて一気読み
してしまいました。

まずなにより謎解き物語でした。
犯人捜しという部分においてはミステリのフォーマットを外れている
わけでなくむしろ王道。読了してみれば本当にオーソドックスなミステリ
を読んだ際の充実感が得られました。

作者の狙いはファンタジーとミステリの融合かもしれませんが途中から
ファンタジーの部分は意識せず読んでいました。ごめんなさい。

でも大変面白い作品でした。
ラストの余韻もいいし、青年の成長物語的な部分もあり
後味も良かったです。

さてミステリといえば探偵役が関係者一同を集めて推理を披露するのが
お決まりですが、今回の探偵役は聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士。
ここではこんな事を宣言しその機会を得ます。

我々の使命を果たし、かつ自らを律するため、
我々は真実を明らかにするにあたって一つの儀式を行います。

さすが騎士。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

tb: 0 |  cm: 0
go page top

幽霊紳士/異常物語

『幽霊紳士/異常物語』
柴田錬三郎
幽霊紳士/異常物語 (柴田錬三郎ミステリ集) (創元推理文庫)


全身をグレイ一色につつんだ異色の名探偵・幽霊紳士が事件関係者の前に
現われた時、謎は解き明かされる―どんでん返しの趣向に満ちた全12話で
構成される『幽霊紳士』。
若き日のホームズの活躍を描くパスティーシュなど、世界を舞台にした奇
妙な8編を収録する『異常物語』。
時代小説の大家による、本格ミステリ連作集と長らく入手不可能だった奇
想に満ちた短編集を合本で贈る。



・幽霊紳士
仕損じたね・・・各編の主人公が犯罪やある行動を起こした後、謎の幽霊
紳士がどこからともなく現れてこうつぶやきます。
主人公が行動に至った背景の別の側面を示唆し、その行動は間違った事で
あると伝えます。
という感じで全編どんでん返しという趣向ですが面白い。かなり短い作品
群ですがとにかくひっくりかえしていきます。
もちろん幽霊紳士が言っていることのほうが正しいとは実は誰もわからな
いので、ここらへんミステリ論に繋がっていきそうです。
また前作の主人公が次作でちょっとだけ出演するという構成もあって遊び
心にも溢れています。
ちなみに幽霊紳士自体の説明はなくやはりそのまま幽霊のようです。

・異常物語
幽霊紳士よりフリーフォームですがこちらもどんでん返しを狙った作品集
です。舞台がヨーロッパに替わっています。
第二話「妃殿下の冒険」に一番その特徴が出ています。

名前だけ知っていた柴田錬三郎ですが他にもミステリとして
『夜の饗宴』『第8監房』『盲目殺人事件』という作品があるようです。
是非読んでみたい。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 0
go page top

ご近所美術館

『ご近所美術館』
森福都
ご近所美術館 (創元推理文庫)


小さなビルの二階にある“美術館”。のんびり寛げるラウンジは憩いの場
として親しまれ、老館長が淹れるコーヒーを目当てに訪れるお客もちらほ
ら。その老館長が引退して、川原董子さんが新館長に。一目惚れした常連
の海老野くんは、彼女を振り向かせたい一心で、来館者が持ちこむ謎を解
決していく。果たして彼の恋の行方は?青年が美術館専属の探偵となって
奮闘する連作ミステリ。


解説にある、

”ラストは軽くキュン死せきるので期待いただきたい。”

した。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 0
go page top

文化祭オクロック

『文化祭オクロック』
竹内真
文化祭オクロック (創元推理文庫)


東天高校文化祭初日、謎のDJによるラジオ放送が突如スタート。軽快なト
ークや企画で盛り上げていくが、どこか怪しい。早速DJにのせられた山則
之は、壊れた大時計の針を動かそうと、硬球をぶつけ始めるが…。
一方、DJの発言に腹を立てた斉藤優里は、古浦久留美と共に彼の正体を探
り始める!文化祭の活気の中、奔走する高校生たちを生き生きと描いた青
春ミステリの傑作。


ずっと積読のままでしたが一度読み始めたらDJの軽快なトークよろしく
一気に読み終えてしまいました。

青春”ミステリ”なのかはいずれにせよ。楽しそう。

いいなあ。こういうの。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 0
go page top

強欲の羊

『強欲の羊』
美輪和音
強欲な羊 (創元推理文庫)


美しい姉妹が暮らすとある屋敷にやってきた「わたくし」が見たのは、
対照的な性格の二人の間に起きた陰湿で邪悪な事件の数々。
年々エスカレートし、ついには妹が姉を殺害してしまうが──。
その物語を滔々と語る「わたくし」の驚きの真意とは?
 

羊しばりの短篇集です。
じわじわと恐怖をあおりたてる構成がすばらしくミステリというよりは
怪奇小説。しかも探偵小説時代の日本の怪奇小説のような雰囲気があり
よかったです。お勧めは「強欲の羊」と「背徳の羊」
この2編は素晴らしい。こういのは読んでいてまさにイヤな気持ちにな
りますが惹かれてもしまうんだなあ。

さて残念ななのが最終話「生贄の羊」
ここまでの4篇をむりやり連作短篇にしようとした感ありありで
無理しているようで読んでいてつらい。
これ編集者のゴリ押し企画だったんでしょうか。
多少薄くても3篇で出版していたほうがむしろ良かったか?

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

でも一気読みするしてしまうくらいでなかなか良かった。

tb: 0 |  cm: 0
go page top

赤い糸の呻き

『赤い糸の呻き』
西澤保彦
赤い糸の呻き (創元推理文庫)


結婚式場へ向かうエレベータ内で、指名手配犯を監視していたふたりの刑
事。突然の停電後に、なんと乗客のひとりが殺害されていた。もっとも怪
しいのは、手や服を血で汚した指名手配の男だが…。表題作「赤い糸の呻
き」をはじめ、犯人当てミステリ「お弁当ぐるぐる」、都筑道夫の“物部
太郎シリーズ”のパスティーシュ「墓標の庭」など、全五編を収録。
“西澤保彦ワールド”全開ともいえる、著者入魂の短編集。

という事ですが
まずは表題作「赤い糸の呻き」がすごい。
未解決のエレベーター内の殺人事件を、その担当であった女刑事と義妹が
語り合い真相を推理していく、という趣向で、その二人のかけあいのよう
な軽い語り口で大変読みやすいのですが、いろいろなエピソードが最後に
どんどん絡み合っていくあたり意外に鬼気迫るものがありました。もちろ
ん犯人あて、動機探し(これがメイン)の面白さは十分です。
イヤ、ホント。これは良かった。

「対の住処」も意外な動機が浮かんできます。ノンシリーズでありながら
男性刑事の奥さんと子供を過去に失ったかと思わせるエピソードを入れ、
なにもわざわざそんなの入れなくてもいいのに、と思ったところ推理の根
拠のひとつになったりします。参りました。

こんな凄いのがあるからミステリ読みはやめられないのです。

「お弁当ぐるぐる」は《読者への挑戦》を挟む犯人あて小説ですが、まず
はふたりの刑事のキャラクターが良い。なんかもう可笑しいです。
どうも”ぬいぐるみ警部”というシリーズ化されているようで是非読みた
い。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 0
go page top

雲上都市の大冒険


『雲上都市の大冒険』
山口芳宏
雲上都市の大冒険 (創元推理文庫)


昭和七年、“雲上の楽園”と称される四場浦鉱山の地下牢に監禁された男
が、二十年後の脱獄と復讐を宣言する。そして予告の年、男は牢から忽然
と消え去り、連続殺人事件が発生した。事件解明のため、眉目秀麗な探偵
・荒城と、近未来的な義手を持つ真野原、弁護士の殿島が脱出トリックに
挑む。

この作者は最初読んだものがどうも合わなく、
次に本作の登場人物が出る短編集を読みました。
これも実はちょっとナァーって感じでした。
そして期待せずにこのデビュー作を読みました。

あれっおもしろいぞ。

出だしの”柱時計”のエピソードで探偵・真野原とワトソン役の殿島の
コンビの掛け合いの面白さに惹かれてしまいました。
この真野原が御手洗潔や榎木津のようなキャラで
これでだいぶ読みやすくなってるのかな。

さて”脱出”トリックですが”20年越しの大トリック”で
実現性とかそんなことを考えることも忘れてしまう大ネタです。
バカ野郎と本を投げつける事もできない、
ヘナヘナとしてしまう感のこのネタに驚いてみてください。

第十七回鮎川哲也賞受賞作。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

tb: 0 |  cm: 0
go page top

プロフィール

最新記事

カテゴリ

ありがとうございます

自己との対話