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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

向日葵の咲かない夏

『向日葵の咲かない夏』
道尾秀介



夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその
衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はある
ものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹の
ミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。
あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。



あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

この言葉で想起される、”少年のちょっとした冒険譚”とは全く異なる
とんでもない物語でした。
いま読み終えましたが、クラクラとしています。
悪夢から覚めた夏の不快な午後といった感じです。

全てがわかった後で、ミステリ的仕掛けの確認のために
もう一度読もうかとも思いましたが、このダークさはもういいか。

駄作、傑作という範疇でなく衝撃作です。

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プロムナード

『プロムナード』
道尾秀介



作家になるまでの道のりから、昔好きだった女の子との話まで。
笑いと驚きが詰まった、著者初のエッセイ集。70篇のエッセイの中には
「あの小説」の「あのシーン」を生み出した実際のエピソードも。
自筆絵本「緑色のうさぎの話」、人生初の作品「誰かが出て行く」を
特別収録。


エッセイ集ですが色んなネタを持ってますね。
ほとんどがそのまま短編小説に発展できるような気もします。
イイ話し。笑ってしまう話。
楽しい本でした。

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片目の猿

『片目の猿』
道尾秀介



盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。
目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼で
ライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。
同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしてい
た矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込ま
れていった。謎、そして……。
ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。


面白い。
軽めのハードボイルドって感じでまず読みやすい。
登場人物もクセのありそうな人物を配置し飽きさせない。
そして事件を巡ってひと騒動。ここまででも面白かったのだが
意外なところに仕掛けがありました。
この小説の重要なテーマでもあるような部分でした。
これによりちょっと不自然だなと思っていた部分も解消されました。
どうだこんな仕掛けをしていたんだぞとハッタリを利かせることなく
さりげなく(当然ながら小説世界内の登場人物には周知なので)
書かれているところも好きです。

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という訳で次に読む道尾作品も期待大です。
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花と流れ星

『花と流れ星』
道尾秀介



死んだ妻に会いたくて、霊現象探求所を構えている真備。その助手の凛。
凛にほのかな思いをよせる、売れないホラー作家の道尾。三人のもとに、
今日も、傷ついた心を持った人たちがふらりと訪れる。友人の両親を
殺した犯人を見つけたい少年。拾った仔猫を殺してしまった少女。
自分のせいで孫を亡くした老人…。彼らには、誰にも打ち明けられない
秘密があった。「流れ星のつくり方」「花と氷」ほか、人生の光と影を
集めた五篇。


真備シリーズ3作目で短編集となっています。
1作目で明確だったコンセプトが薄くなり、
特に霊現象探求所の真備さんでなくても良かったような内容です。

と書くとつまらなそうですがそうではなく、
全く別々の独立した短編として味わって良さそうな内容でした。

「花と氷」が特に良かった。

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骸の爪

『骸の爪』
道尾秀介



ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房・
瑞祥房を訪ねる。彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、
闇の中で血を流す仏像。しかも翌日には仏師が一人消えていた。
道尾は、霊現象探求家の真備、真備の助手・凛の三人で、瑞祥房を再訪
し、その謎を探る。工房の誰もが口を閉ざす、二十年前の事件とは
いったい。


昨日本を9冊買ったのですが、
買う前にほぼさわりを読み始めていた同シリーズの一作目『背の眼』が
大変面白く一気読みし、読了後、本作『骸の爪』の存在を知り、
買った9冊よりも『骸の爪』が読みたくなってブックオフに駆け込んだら
ありがたいことに売ってました。

早速読み始め、またしても一気読みです。面白い。

怪奇現象と本格ミステリというフォーマットは前作と変わりませんが、
前作での探偵役の背景(霊現象とのかかわり方)には踏み込まず
また解決に当たっては全ての怪奇現象が合理的に解決してしまいました。
という事で、それだけ本格の要素が強まったという感のある作品です。
(難をあげれば探偵役が没個性になってしまったかもしれません)

今回は仏像を作る仏師たちの閉じられた世界での悲劇がテーマですが
この部分での衒学趣味もぞんぶんにあり興味深かったです。
そしてそれらも含め、なんでもないようなエピソード群が
実は伏線だとわかった時の快感。これぞ本格の喜びです。

前作の、それでも最後に残る怪奇性、が無い分すっきりとしています。
どちらがいいかは読み手次第ですが、
このシリーズを特徴づけるものとすれば前作の方が合致してそうです。

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背の眼

『背の眼』
道尾秀介



児童失踪事件が続く白峠村で、作家の道尾が聞いた霊の声。
彼は恐怖に駆られ、霊現象探求所を営む真備のもとを訪れる。
そこで目にしたのは、被写体の背中に人間の眼が写り込む、
同村周辺で撮影された4枚の心霊写真だった。
しかも、彼ら全員が撮影後数日以内に自殺したという。
これは単なる偶然か?


物凄く面白かった。
上下巻結構なボリュームだが一気読みしてしまいました。

ホラー的な展開で、そのままホラーで終わってもまあいいか、
なんて思っていたところ、実際は色々な伏線がきれいに回収される
本格ミステリでした。
探偵役とワトソン役(作家の道尾)のやりとりも面白く
事件そのものは陰惨ですがうまくメリハリになっているようです。
霊現象はあるかもしれない、というスタンスの探偵役が
結果的に霊現象ではなく事件を解決していくところも良かった。
霊現象からみのペダントリーもたくさんありました。

物語はミステリで完結するものの部分的に解決されない霊現象もあり
ここは三津田信三のあのシリーズのようでもありました。

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物語の前半に出てくる本筋には関係のない、とある中年男性の
自殺する前の数時間の描写がとても生々しくコワかった

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カラスの親指

『カラスの親指』
道尾秀介



人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。
ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、
5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、
残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、
彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、
そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!


面白い。読後感もいい。
出だしから安心して読めそうな雰囲気があったし。

ミステリとして読まなくても
登場人物のそれぞれの過去を思いながらも読めるし
現在の”奇妙な生活”を楽しんでもいいし
詐欺を仕掛ける犯罪小説として読んでもいい。
しかし、やはりラストにミステリ的展開も加わり
なんとも贅沢な作品となっています。

いいのを読んだ。

『鬼の跫音』が本領なのか
本作や『笑うハーレキン』のほうが本領なのか。
これからもいろいろ読んでみよう。

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鬼の跫音

『鬼の跫音』
道尾秀介




刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。
家族を惨殺した猟奇殺人犯が残した不可解な単語は哀しい事件の真相を
示しており…(「ケモノ」)。
同級生のひどい攻撃に怯えて毎日を送る僕は、ある女の人と出会う。
彼女が持つ、何でも中に入れられる不思議なキャンバス。
僕はその中に恐怖心を取って欲しいと頼むが…(「悪意の顔」)。
心の「鬼」に捕らわれた男女が迎える予想外の終局とは。
驚愕必至の衝撃作。


”S”という人物が各短編に登場します。
この”S”は同一人物ではないし、各短編もまったく別個の物語ですが
だんだん”S”という表記が気味悪く思えてきました。

「鈴虫」
ミステリ的なオチが冴えています。
結局主人公は狂っていたのか理性的だったのか?

「ケモノ」
以前にアンソロジーで読んでびっくりした作品です。
Sをめぐる物語の異様さと外枠の物語もイヤ度が高い。
強烈です。

「よいぎつね」
なんだかくらくらするような感覚。
ミステリ的にはオチが付いているようでもある。

「箱詰めの文字」
ちょっと明るめの展開でホッとするも安心してはいけない。
どんでん返しが続いていた。

「冬の鬼」
日記を新しいものから順に読ませるという構成。

「悪意の顔」
何かを暗示させるラスト。
コワい。

まず跫音(あしおと)の”跫”という感じがコワい。
各短編全てコワい。
Sというイニシャルだけでもうコワくなってくる。

と読んでイヤになってくる短編集です。
文章自体にぬめり感のようなものがあり、
今さら言うのもなんですがすごい作家でありました。

有名だけどなぜか読んでいなかった道尾秀介さん。
いろいろ読んでみたい。

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笑うハーレキン

『笑うハーレキン』
道尾秀介



経営していた会社も家族も失った家具職人の東口。川辺の空き地で仲間
と暮らす彼の悩みは、アイツにつきまとわれていることだった。そこへ
転がり込んできた謎の女・奈々恵。川底に沈む遺体と、奇妙な家具の
修理依頼。迫りくる危険とアイツから、逃れることができるのか?
道尾秀介が贈る、たくらみとエールに満ちた傑作長篇。


面白かった。
全体的に明るく軽妙な語り口で読みやすい。
道尾さんの作品はアンソロジー等で短編を数作読んだ事があるが
長編を読むのは初めてです。

他の長編を知らないので何とも言えないのですが
割とアマゾンで低評価が多いというのもうなづけるような山場のなさ。
でもそれが自分には心地よかった。

ハーレキンとは道化師の事。
全てを失った主人公含み、皆、道化師のように内側を見せずに
生きているんだなと、感想としては非常にありがちに思いました。

どうも私はこういった普通の(彼ら登場人物はホームレスですが)人々の
生き方を切り取ったような作品が好きなようです。
亡くなった息子との本当の関係性が見えた部分などなんだか切ない。

しかし本作は希望のあるラストが良かった。なんか救われる気持ち。

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長編を読むのは初めてと書いときながら
後日そうではなかったことに気づきました。
「ラットマン」読んでました。

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ラットマン

ラットマンラットマン
(2008/01/22)
道尾 秀介

商品詳細を見る

俄然終盤おもしろくなりますが
これだけでなにかネタバラシになりそうであまり感想もかけないものですなあ。

ラットマンとは
動物の絵の並びではねずみに見えて、
顔の絵の並びではおじさんの顔に見える
錯視では有名な絵のことですが
まあそんな内容でしょうか?
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