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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

怪人対名探偵

『怪人対名探偵』
芦辺拓
怪人対名探偵 (講談社文庫)
怪人対名探偵 (講談社文庫)


磔刑、絞首刑、美女監禁 最高の本格推理!
下校途中に暴漢に襲われ、顔に傷を負った玲美。頻発する不穏な事件に
落ちこむ彼女を励まそうと誘われた“コスプレ・パーティ”で、
玲美は謎の<怪人>と出会う。時計台の磔刑、気球の絞首刑、
監禁した美女への拷問…そして最後に森江春策が明かす驚愕の真相!
江戸川乱歩へ捧げる著者畢生の傑作本格ミステリ。


森江春策モノ。
とにかく事件が猟奇的で残忍だ。
一件一件の犯罪のリアリティなど無視して、
とにかく乱歩先生の少年探偵団的なノリで物語が進みます。
途中からメタ的趣向になっていき、
これは回収が難しいけど”森江春策”ならなんとか収めるだろう、
と期待して読みました。

無事収束して安心しました。

現代によみがえった乱歩的世界。
本格なのかどうかは分からなくなってきましたが一気読みしましたよ。

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異次元の館の殺人

異次元の館の殺人異次元の館の殺人
(2014/08/19)
芦辺 拓

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『異次元の館の殺人』


真相を見抜かないと、元の世界には戻れない。謎は解けるのか?

冤罪が疑われる殺人事件の追加捜査のため、
とある洋館に赴いた菊園検事と森江春策。
しかし、謎と推理の迷宮は、思わぬところにその口を開けていた……。
著者が持てる技と力のすべてを駆使した、異相の本格ミステリ!


毎度御馴染み森江春策モノですがSF的設定になっております。
”シュレディンガーの猫”などでてきてなにやらうれしい展開です。
さて密室殺人がテーマですが
語り手の女検事が間違った推理を披露するたび
その推理が明らかに成り立たないパラレルワールドに飛ばされます。
このたびに登場人物の名前も少しづつ変わっていきます。
森江春策も ”夏策”になったりしてます。

この語り手の推理はもはや手垢のついたような内容なのですが
それが最終的に面白く展開していきます。

SF的にはあまり深い意味合いや、合理性は少ないような気もしたのですが
さすが芦辺拓”本格”です。

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時の審廷

時の審廷時の審廷
(2013/09/26)
芦辺 拓

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時の審廷

盤石の地位を保ってきた政権党から第二党への初めての政権交代なるかが注目された総選挙の投開票日に、
大地震発生の報が。
同日、弁護士兼探偵の森江春策に「日本分断」と告げる謎の電話があった。
一方、昭和24年。
大量殺人事件・大都銀行事件の取材にいそしむ仮名文字新聞記者の和智雄平にも、
戦前に赴任したハルビンの知人から「日本分断」という電話が―。
戦前のハルビン、戦後の日本、そして現代―。
謎に満ちた事件が起こり、交錯するとき、
日本を震撼させる出来事が明かされる!


読んだことはなかったのですが”時”シリーズの12年ぶりの3作目だそうです。

序篇が発表されたのが2010年。
このあと東日本大震災が起こったことにより
物語の根底をくつがえす結果となった
という作者のコメントが冒頭に掲載されています。

さて物語は戦前ハルビンから現代日本までをいったりきたりしながら
進んでいきますが
グイグイ引き込まれてしまいました。

ミステリというよりはSFやサスペンス的な作品でした。
もちろん密室殺人事件も出てきてはいますが
その解決法は非常にゆるいものです。
(ここらへんは登場人物も感じているようでミステリのパロディ的なものでした)

さて全体を貫く「日本分断」の謎。
これはまさにSF的展開なのですが
読みながら
これを森江春策個人で解決させるとは
荷が重すぎはしないか、なんて思ってしまいました。

でも抜群に面白い作品でした。
”時”シリーズ。他の作品も読みたいです。

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奇譚を売る店

奇譚を売る店奇譚を売る店
(2013/07/18)
芦辺 拓

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『奇譚を売る店』

芦辺拓の連作短編集です。
ミステリというよりは幻想譚あるいは怪奇小説といったほうがふさわしいです。

いずれも

また買ってしまった。

の一文から物語は始まりますが
買ってしまったのは古本。
いわくありげな古本からまさに奇譚が始まります。

全6編のタイトルは
『帝都脳病院入院案内』
『這い寄る影』
『こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻』
『青髯場殺人事件 映画化関係綴』
『時の劇場・前後篇』
『奇譚を売る店』
となっておりこれがそのまま
”私”が買ってしまった古本のタイトルでもあります。

古本への想いなど随所に出てきてそこらへんも楽しいのですが
全体を貫く重く怪しげでウサンクサイ雰囲気が素晴らしい。

そして連作短編ならではのひねりも最後の『奇譚を売る店』で味わえます。

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ひらいたかこ氏描くところの挿画も大変すばらしい出来です。

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明智小五郎対金田一耕助

明智小五郎対金田一耕助 (創元推理文庫)明智小五郎対金田一耕助 (創元推理文庫)
(2007/01/30)
芦辺 拓

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芦辺拓の「真説ルパン対ホームズ」に続くパスティーシュ集です。
表題作では両者がともに事件に巻き込まれ推理を繰り広げますが
どんでん返しが決まります。
ほかにも
「フレンチ警部と雷鳴の城」では
フレンチ警部にフェル博士にH・M卿が出てきます。

ほかにもブラウン神父やエラリー・クイーンがでてくる話もあり多彩ですが
原典を読み込んでおけばもっと楽しいと思われます。
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十三番目の陪審員

十三番目の陪審員 (角川文庫)十三番目の陪審員 (角川文庫)
(2001/08)
芦辺 拓

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プロローグは、想定外に発生した原発事故の状況と
原発設置許可取消しを求める住民請求への判決内容から始まる。
なにやら日本の状況を予見したかのようなプロローグであります。

物語は、
いかにして冤罪がつくり出されるかを告発すべく架空の犯罪を作り上げるも、
そのまま別の殺人事件の容疑者にされてしまった男の話で、
舞台設定は陪審員制度が復活したばかりの現代日本です。
(これが書かれたのは10年以上前のようです)
お馴染み森江春策が活躍しますが、
前半の医学ミステリー的な部分も充実、
また後半の法廷劇も当然充実、
そして冤罪、陪審員制度に対する知見も面白く
読み応えある作品でした。

作者は陪審員制度に肯定的なスタンスのようで
その効用?は再び原発事故に関わるエピローグにて表されています。



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歴史街道殺人事件

芦辺拓の森江春策モノです。
あとがきで作者が述べているように
いかにもありそうなトラベルミステリーっぽい題名で油断させといて
実は本格ファンを唸らす、という意図があったようですが、
この題名には本格ファンがくいつかず、
どうも売れなかったようです。

またその手のトラベルミステリーファンが喜ぶ要素は少ないと思われるので
そこでも評価低いのでは?

バラバラ殺人を扱っていますが
最後にとんでもない結果が待ちかまえています。
まさに本格です。

歴史街道殺人事件 (徳間文庫)
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殺人喜劇の13人

殺人喜劇の13人 (講談社文庫)殺人喜劇の13人 (講談社文庫)
(1998/10)
芦辺 拓

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たぶん発表当初に読んでいますが
つまらなかった、という印象しか残っていませんでした。
1.関西弁が合わなかった(ごめんなさい)
2.登場人物も文章も軽佻
よってこの作者のものは当時は避けていたのですが
その後、何作か読んでみるとその限りでは
手堅く面白い作品が多かったので
ここら辺を確認すべく再読しました。(ほかの未読本は沢山あるのに!)
1.については、いまやまったくそんなことはないのですが
当時はなにかしらの拒否反応があったようです。
翻訳モノでは関西弁は出てきませんからなあ。
2.については構成上そうなっていたためと確認できました。

鮎川哲也の『りら荘事件』のような作品がなかったので自分で書いてみた、
という作者のコメントどうり
『りら荘事件』のように多彩な仕掛けに圧倒されます。
(動機・実現性はあまり気にすべきでないところも同じ)

再読結果:とても面白い作品
(未読本を積んでも読み返した価値があって救われた)
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