05«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»07

茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

星籠の海

『星籠の海』
島田荘司
星籠の海(上) (講談社文庫)


瀬戸内海、松山沖に浮かぶ興居島の湾に、連続して死体が流れ着く―
奇妙な事件の調査を依頼された御手洗潔は、石岡和己とともに瀬戸内へ。
解決への鍵を求めて訪れた場所は、古代より栄えた「潮待ちの港」、
鞆の町を擁する広島県の福山市だった。
しかし、御手洗たちの到着直後に発生した死体遺棄事件にはじまり、
鞆もまた不穏な気配を漂わせていた。
これは瀬戸内を揺るがす一大事の兆しなのか!?
古からの港町に拡がる不穏な団体の影―
怪事件の続く「時計仕掛けの海」に、御手洗潔が挑む!圧倒的な面白さ!
ミステリー界の最先端に立つ巨匠が放つ渾身の一撃!


上下それぞれ550頁を超す長編です。
しかし中身はどうもちょっと、という感じです。

なんだか違和感がありすぎます。
先日重厚な『異邦の騎士』を読んだばっかりだったので
なおさらそう思うのかもしれません。

・登場人物の造形が浅い。(石岡はともかく御手洗までも軽い!)
・逆にある人物については短編小説葬相応の分量を使い丹念に描くものの
ミステリ的には繋がっていない。
・果たして謎解き小説だったのかその部分の印象がない。
・シャーロック・ホームズばりに御手洗は初対面の人物像を次々と
あてるがそこに面白みがない。
・ストーリーに結びつかないところで殺人が起こるが、その処理が雑。
(構成上あんなに雑に扱われる犯人はいないし誰にも気にされない)
・どうも国際的な犯罪者と御手洗には因縁があるようだが説明なし。
などなど。

解説を読むと、本作は映像企画ありきで執筆されたようで
本格ミステリよりも(お手軽な)御手洗冒険譚になってしまったのも納得。
(映画化されているそうです。)

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

昔、島田荘司氏は「御手洗を演じられる俳優は日本にはいない」
とまでいっていたのではなかったか。

tb: 0 |  cm: 0
go page top

異邦の騎士

『異邦の騎士』
島田荘司

改訂完全版 異邦の騎士 御手洗潔 (講談社文庫)


失われた過去の記憶が浮かび上がり、男は戦慄する。
自分は本当に愛する妻子を殺したのか。
やっと手にした幸せな生活に忍び寄る新たな魔手。
名探偵・御手洗潔の最初の事件を描いた傑作ミステリー『異邦の騎士』に
著者が精魂こめて全面加筆した改訂完全版。幾多の歳月を越え、
いま異邦の扉が再び開かれる。


『占星術殺人事件』を読んで衝撃を受け、
しばらく御手洗ものや吉敷ものを読み漁ったが、
本作はそれらとはまた異なる作品だった。

長い長い悲しい物語。これはそんな作品。

初読時は混乱もしたんだと思います。
「完全改訂版」。この表記があり普通ならあっさりと買う処なのに
なぜか買い控えしていたのもそんな気持ちからでしょう。

30年ぶりに読んだ本作は、ミステリ的な部分は知りつつ読んでいるので
より悲しみに部分に感化された気がします。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

30年前は知らなかったけど今は聴いています。
↓本作でその音楽の凄さに言及しているチック・コリア『浪漫の騎士』
浪漫の騎士(期間生産限定盤)


tb: 0 |  cm: 0
go page top

斜め屋敷の犯罪

『斜め屋敷の犯罪』
島田荘司
改訂完全版 斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)


空前絶後の密室トリック!御手洗潔、第二の事件!!
これを読まずして「本格ミステリ」を語るなかれ!

オホーツク海を見下ろす宗谷岬に傾斜して建つ奇妙な館
――通称「斜め屋敷」。雪降る聖夜にその館でパーティが開かれる。
翌日、密室で招待客の死体が発見された!
行き詰まる捜査陣の前に現れたのは、名探偵・御手洗潔だった!!
本格ミステリの金字塔、御手洗シリーズを世に知らしめた作品が、
大幅加筆の完全版として登場!!


完全改訂版という事で改めて読みました。
初版刊行当時にも読んでおり、強烈な印象を受けました。
何しろアレですから。
「ただそれだけのために、この家は傾けてあるのさ」です。

今回はメイントリックは当然覚えており、
結果的に真犯人もわかりつつ読みましたがまったくもって面白かった。
冬の雪の降る洋館という設定ながら陰鬱な雰囲気もだしていないのが
要因の一つかもしれません。

しかし怪奇性を高める小道具は揃っており、
この部分についてもかなり強引ながらもきれいに解決しています。
(この強引さ加減は、後の作品でも思っていたことですが
すでに本作品で出ていたようです。)
このぶっ飛んだトリックのありようは
後に北山さんや霞さんに受け継がれた気がします。

御手洗潔は終盤まで出てこないのがちょっと残念ですが
今回は意味もあってか登場時より饒舌でいかがわしくそこも面白い。


にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村




tb: 0 |  cm: 0
go page top

UFO大通り

『UFO大通り』
島田荘司
UFO大通り (講談社文庫)
UFO大通り (講談社文庫)



迫力の中編集。異様な姿で死んでいる男が鎌倉の自宅で発見された。
白いシーツを体にぐるぐる巻き、ヘルメットとゴム手袋という重装備。
この男の近所に住む老女は、戦争をしている宇宙人たちを見たという。
これはUFOがからんだ殺人なのか?
表題作「UFO大通り」のほかに、御手洗潔の「遠隔推理」
と追いつめられた女の行動の対比が見事な中編「傘を折る女」の計2作を
収録。


故鮎川哲也先生に

作品冒頭にこんなことが書かれていれば期待します。
そして期待どうりの本格作品でした。

奇抜な謎と論理的な謎解き。
そしてなにより御手洗潔の言動がなかなかそれっぽくて良かった。

「UFO大通り」
宇宙人、光線銃、UFOと、やり放題で、当然見間違えているわけで
ありえない見間違えだと思いますが、本格の論理なので良いのです。

「傘を折る女」
ホームズの如く、傘を車に轢かせておってしまう女の行動から
その裏にあるものを推理していきます。しかしそれだけでなく
さらに予想外の不可解な現象まで起こります。

重厚さというより軽さとスピード感が出ている感じがしましたが
むしろこのほうが御手洗モノとしてはいいなあ。
しばらく島田荘司作品と遠ざかっていましたが
こんな感じならまた読んでいきたいです。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

tb: 0 |  cm: 0
go page top

屋上の道化たち

『屋上の道化たち』
島田荘司
屋上の道化たち
屋上の道化たち


まったく自殺する気がないのに、その銀行ビルの屋上に上がった男女は
次々と飛びおりて、死んでしまう。いったい、なぜ? 「屋上の呪い」
をめぐる、あまりにも不可思議な謎を解き明かせるのは、名探偵・
御手洗潔しかいない!「読者への挑戦」も組み込まれた、御手洗潔
シリーズ50作目にあたる書き下ろし傑作長編! 強烈な謎と鮮烈な解決!
本格ミステリーの醍醐味、ここにあり!


最近の作品を読んでいないので何とも言えないのですが
島田荘司ってこんな感じだった?と思ってしまいました。

作中、御手洗潔が必要なものだけ抜き出し整理すれば推理できる、という
ようなことを言っていましたが本作は不必要なものが多い気がしました。
謎の設定が面白かっただけに、緊迫感の無さと冗長な会話が続くシーン
が非常にもったいない気がしました。
かなりの長編なのですがこの分量はいらないのではないか。

とここまで書いてやはり気になるのでアマゾン・レビューを見たら
大体同じ感想が多かったです。

五つ星評価中2.4というとんでもない低評価。
みな好きな作家だからこその辛口評価のようです。

さて本作のキモは建物の配置なのですが、これが図で明示されていなく
実はわかりにくかった。これが頭に入っていないと、
あれがこういう体勢でこうなるからああなった、というリアリティを
感じません。

ちょっと残念な作品でした。

また御手洗潔が普通の人で変人さがない。
時系列的には初期のエピソードのようですが
なんでこんなに普通人なんでしょう。エキセントリックさがない。

私はあまり辛口なコメントは書かないほうですがそれでもねえ。
どうしても期待が大きかったので。
もう少しコンパクトにまとまっていれば違っていたかも。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村


最初に死んだ女銀行員のキャラが良かった。
彼女を主人公として何かないですかね。もう無理でしょうが。
tb: 0 |  cm: 1
go page top

占星術殺人事件

『占星術殺人事件』
島田荘司
占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)

密室で殺された画家が遺した手記には、
六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。
その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた惨殺
遺体となって発見された。事件から四十数年、迷宮入りした猟奇殺人の
トリックとは!?名探偵御手洗潔を生んだ衝撃作の完全版登場!


ということで「改訂完全版」だそうです。
以前の講談社文庫版は何度も読み返しています。
今回は私にとっては珍しく犯人は誰かを覚えていた状態での再読です。
20年ぶりくらいに読みかえしますがちゃんと覚えています。

犯人は分かっていても、またあのメイントリックがわかっていても
さすがに初読の衝撃は無くなりましたがやはり惹きこまれました。
トリックの大胆さとキャラクターの面白さ、
そしてアゾートは作られたのか。

”初めて読む人が羨ましい”とはミステリの惹句ではよくありますが
まさにそんな作品。

初読の衝撃をさらに味わいたく、その後ミステリ道、邁進中です。


にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村


tb: 0 |  cm: 0
go page top

摩天楼の怪人

摩天楼の怪人 (創元推理文庫)摩天楼の怪人 (創元推理文庫)
(2009/05/30)
島田 荘司

商品詳細を見る


『摩天楼の怪人』

ニューヨーク、マンハッタン。
高層アパートの一室で、死の床にある大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。
事件現場は一階、その時彼女は34階の自室にいて、アリバイは完璧だったというのに…。
この不可能犯罪の真相は?彼女の言うファントムとは誰なのか?
建築家の不可解な死、時計塔の凄惨な殺人、相次いだ女たちの自殺。
若き御手洗潔が摩天楼の壮大な謎を華麗に解く。


若かりし御手洗が探偵役となる物語です。
文庫で2センチ以上の大長編ながら一気読みです。

トリック云々で言えば
かなり拍子抜けともいえるものだと思うのですが
マンハッタンの高層アパートを舞台に
それらのペダントリーをふんだんにちりばめ
”地下王国”なんて直接関係ない(と思われる)章をはさんだり
高層アパート34階での外壁散歩?というスリリングな場面をいれたり
サービス精神旺盛の構成で楽しめました。

↓旺盛に応援よろしくお願いいたします
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
tb: 0 |  cm: 2
go page top

ゴーグル男の怪

ゴーグル男の怪ゴーグル男の怪
(2011/10)
島田 荘司

商品詳細を見る

2011年発行であの震災以降に発表されたミステリーです。
舞台は核燃料を作っている企業がある町です。

殺人事件とゴーグル男の話に
この町での核燃料臨界事故と
つらい経験(この部分はなくても良かった)を背負った青年の物語が交叉していきます。

原子力に関する問題提起的なゾーンは
被爆者の悲惨な状況を示すことで表現されていると思います。

本格ミステリとしては
派手な仕掛けはないものの
きれいにまとまっていました。
派手さがないせいか探偵役は刑事でこれは特に魅力的でもなんでもないです。
しかも大衆的な刑事像でこれは島田先生らしくない?
(最近あまり読んでいないのでスタイルの変化とかあっても把握していません)

しかし「ゴーグル男の怪」という乱歩の少年モノのようなタイトルは
なかなか胡散臭くていいですなあ。

↓胡散臭くても応援よろしくお願いします。
人気ブログランキングへ
tb: 0 |  cm: 0
go page top

プロフィール

最新記事

カテゴリ

ありがとうございます

自己との対話