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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

凶鳥の如き忌むもの

『凶鳥の如き忌むもの』
三津田信三
凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)


瀬戸内海の兜離の浦沖に浮かぶ鳥坏島。鵺敷神社の祭壇“大鳥様の間”で
巫女、朱音は神事“鳥人の儀”を執り行う。
怪異譚蒐集の為、この地を訪ねた刀城言耶の目前で、
謎の人間消失は起きた。大鳥様の奇跡か?鳥女と呼ばれる化け物の仕業か?


刀城言耶シリーズ2作目です。
刀城言耶自身が「はじめに」で述べています。

最初から何か探偵小説めいた感覚を持って接する羽目になった事件。

その通り閉鎖空間での人間消失事件でありいかにも探偵小説的な筋です。
怪奇風味は少なめなのも本作の特徴のようです。

私が読んだのはノベルス版ですが見取り図等なかったので
舞台となる鵺敷神社の構造がわからないまま読みました。
見取り図がないので、そういったところでのトリックはないものとして
読み進めました。
いやな読み手ですね。
真相は多重解決により最後に怒涛の展開を迎えますが
そんな気がしていたとはいえやはり強烈な内容でした。

神事“鳥人の儀”の意味と人間消失のトリックが一気にわかるラスト。
ミステリ読みの醍醐味を味わいました。

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生霊の如き重るもの

『生霊の如き重るもの』
三津田信三
生霊の如き重るもの (講談社ノベルス)


刀城言耶は、大学の先輩・谷生龍之介から、幼い頃疎開していた本宅での
出来事を聞かされる。訥々と語られたのは、『生霊』=『ドッペルゲン
ガー』の謎だった。怪異譚に目がない言耶は、その当時龍之介が見たもの
が何だったのか、解明を始めるのだが…(「生霊の如き重るもの」)。表題
作ほか4編を収録した、刀城言耶シリーズ短編集。

「死霊の如き歩くもの」
誰の姿も見えないのに、下駄が独りでに歩いていた・・・。
という不可能趣味があり、本作では一番パズル的要素が強い作品です。
かなり力技的ですが合理的な解決をさせます。
但し事件とは別の部分で解決できていない怪異が描かれていたりします。

「天魔の如き跳ぶもの」
人間消失の謎ですがこれも力技の解決です。でも好き。

「屍蝋の如き滴るもの」
いろいろな推理の後、わりと普通の解決に落ち着きます。

「生霊の如き重るもの」
”重なる”をかさなるでなく、だぶると読ませています。
怪異的な要素もトリッキーな要素も控えめで、全体が横溝正史風です。
そのせいか一番ミステリらしい。地味な傑作です。

「顔無の如き攫うもの」
刀城言耶とその先輩阿武隈川烏が他人からどう見られているか、その
変人ぶりを表すエピソードが可笑しい。
ギャグに近い書き方で面白かった。ただし事件の真相は一番おぞましい。

と、刀城言耶の学生時代を描いた作品集ですが相変わらずの面白さです。

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山魔の如き嗤うもの

『山魔の如き嗤うもの』
三津田信三
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)


忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家か
らの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成
人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴
られていた。


忌み山・・・もうこの言葉だけで期待感が高まります。
ホラーとミステリ(しかも本格)の融合を企む作者の「刀城言耶」シリー
ズ第四長編です。

山での怪異、密室状況下での一家消失、見立て殺人等ワクワクする要素が
詰まっています。

謎解き部分では刀城言耶の推理が解決篇でも二転三転し、なにが真相だっ
たかのかわかりずらくなってしまっている部分もありましたが、やはり山
の怪異含め全ての謎が解かれていくのは本格ミステリならではの読む快感
です。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、いかにもの人物配置によるあ
るトリックがもうひとひねりされていたところがポイントでした。

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密室の如き籠るもの

密室の如き籠るもの (講談社ノベルス)密室の如き籠るもの (講談社ノベルス)
(2009/04/08)
三津田 信三

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『密室の如き籠もるもの』
本格ミステリ+ホラーの融合である刀城言耶シリーズの短編集です。
長編2作を読んでぶっとんだ記憶があり期待大でした。

短編3作と中編1作が収録されていますが
やはり長編と比べると小粒感はどうしても感じてしまいます。

でもホラー度は低めですが見事本格のワザがきまっていて
面白いです。

収録作は
「首切の如き裂くもの」
「迷家の如き動くもの」
「隙間の如き覗くもの」
「密室の如き籠るもの」

この一連のタイトルのつけ方だとネタ切れにならない?

↓おまけ「燃える太陽の如く



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首無の如き祟るもの

首無の如き祟るもの (講談社文庫)首無の如き祟るもの (講談社文庫)
(2010/05/14)
三津田 信三

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『首無の如き祟るもの』

奥多摩の山村、媛首村。
淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。
3つに分かれた旧家、秘守一族、
その一守家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。
戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。


”本格ミステリとホラーの融合”の
「刀城言耶」シリーズの作品です。

分厚い本ですが
2週間ほど長編を読んでいなく、飢えていたところもあり
1日で読了してしまいました。

面白かった!

事件の二人の当事者に近かった作家が
本事件を作品としてまとめあげ雑誌に掲載している、
という体裁でここにもうなにやら仕掛けがありそうですが

一連の事件の真犯人が私自身ではないかと疑われるのは、
完全な徒労であり間違いであります、


と最初に宣言しています。

戦中、戦後の密室状況下での首無し殺人事件を描きますが
いわゆる通常のミステリとして
「たったひとつのある事実」を元に
さまざまな謎が解き明かされていく場面は非常にスリリングです。
本格ミステリとしての醍醐味を存分に味わせていただきました。

そしてさらにここから
叙述ミステリというかメタ・ミステリ的な展開にもなっていき
これはもう作者の手の中で転がされているようなもので
もう驚くしかありません。

この作者の凄いところは
これだけ複雑で大長編でも
あそこが伏線だったのかと
わりとわかりやすく提示していることで
そういったところも読者に好評な部分なのではないでしょうか。
(当然私が読み飛ばしたり理解できていないところもたくさんあるはずですが)

そして全編を貫く日本の土着的なあの雰囲気作り。
よく味噌汁を飲んで
ああ日本人に生まれてよかった、なんて思いますが
このミステリも日本人に生まれてこの雰囲気を味わえてよかった、
と心から思える作品です。

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厭魅の如き憑くもの

厭魅の如き憑くもの (講談社文庫)厭魅の如き憑くもの (講談社文庫)
(2009/03/13)
三津田 信三

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神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、
二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。
戦争からそう遠くない昭和の年、ある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく、
最初の怪死事件が起こる。
本格ミステリーとホラーの魅力が圧倒的世界観で迫る「刀城言耶」シリーズ第1長編。


とのことでこのミステリーとホラーの融合ですが
何度もひどい作品に当たってきたので多少の疑いを持って読み始めました。

まずこの字ズラ(神々櫛村とか)からアヤシイ雰囲気に巻き込まれていきました。
この禍々しい旧村の世界観には圧倒させられました。

本作は
・神の視点(全体を俯瞰でき人の心も記せる)
・谺呀治紗霧の日記
・刀城言耶の取材ノート
・神櫛漣三郎の記述録
を組み合わせる構成となっていますが時系列的に並んでいるので
そこはわかりやすかったです。

ただこういう場合思わぬ仕掛けが隠されている場合もあるのでご用心・・・・

結構なヴォリュームの小説ですが
いわゆる謎解きは最後に集中します。
刀城言耶が探偵役ですが
二点三点するこの部分は大変なの面白さで、
ミステリーとして見事に収束しています。
貼られた伏線も見事に回収してるようですが
あまりに周到すぎて確認しようという気もなくなるほどです。

全体の土着ホラー的な雰囲気は大満足ですし
ミステリーとして大満足。
素晴らしい作品でした。

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「カカシ様はいつでも見ている。」これ文庫の帯の惹句らしいです・・・きわどい
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