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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

のぞきめ

『のぞきめ』
三津田信三


辺鄙な貸別荘地にバイトに来た若者たち。彼らは禁じられた廃村に紛れ
込み恐怖の体験をしたあげく、次々怪異に襲われる。
そこは「弔い村」の異名をもち「のぞきめ」という化物の伝承が残る、
曰くつきの村だったのだ…

時代を隔てて起こる二つの怪異譚を序章と終章でリンクさせている。
序章は三津田信三目線の、この『のぞきめ』の因縁譚のようなもの。
この序章と一つ目の「覗き屋敷の怪」がなかなかコワかった。
何かに覗かれ続けているという恐怖感が伝わってきた。

二つ目の「終い屋敷の凶」は長編小説位のボリュームだが
こちらはこの著者のねちねちとした文体が薄まっており
あまりコワさは感じられませんでした。

終章では「終い屋敷の凶」のあらかたのミステリ的解決をしています。
(かなり強引な気もしますが)

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作者不詳 ミステリ作家の読む本

『作者不詳 ミステリ作家の読む本』
三津田信三



杏羅町―。地方都市の片隅に広がる妖しき空間に迷い込んだ三津田は、
そこで古書店「古本堂」を見いだす。ある日、親友の飛鳥信一郎を伴って
店を訪れた彼は、奇怪な同人誌『迷宮草子』を入手する。その本には
「霧の館」を初め、七編の不思議な作品が収録されていた。
“作家三部作”第二長編、遂に降臨。


未解決の事件を描いた手記的な小説で構成された同人誌『迷宮草子』を
読むと怪異に見舞われ、その小説を読み推理し解決すると怪異から逃れ
られる、というストーリーです。

作中作の『迷宮草紙』の小説群とその推理を行う部分(作中内の現実)が
本格ミステリで、その外枠がホラーという凝った構造になっています。
本格ミステリの部分はかなりしっかりとしたものとなっていますが
外枠であるホラー的展開の部分が気になってしまい、なかなか集中
できませんでした。

とはいえ三津田さんだけあってここだけでもかなりの内容で
下手な他作家のミステリ短編集より上質なミステリの気がします。

しかしこれだけでないのがこの作者。
途中途中でのホラー要素を高めておき『迷宮草紙』最終作の「首の館」
でついにクライマックスを迎えます。
この「首の館」は同人誌『迷宮草紙』の作家に係るという小説です。
外枠の三津田信三『作者不詳』と内枠の『迷宮草紙』が捻じれた関係に
なり最後はこの『作者不詳』さえも・・・・。
クラクラしてきます。

本作は講談社ノベルスで出た時に読んでいるのですが、
その時はこのような小説構造を楽しむ下地がありませんでした。
今読むともの凄く面白い。


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忌館 ホラー作家の棲む家

『忌館 ホラー作家の棲む家』
三津田信三



本格ミステリーとホラー融合の愉悦 “作家三部作”第一作。
後日譚「西日」収録。主人公は“三津田信三”! 奇妙な原稿が、
ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」
だと知らされるが、身に覚えがない。そのころ偶然に探しあてた洋館を
舞台に、“私”は怪奇小説を書きはじめるのだが……。
本格ミステリーとホラーが見事に融合する三津田信三ワールドの
記念すべき最初の作品が遂に登場。


後の刀城言耶シリーズは本格ミステリとホラーの融合の完成形にある
作品だが、本書はミステリ要素は少ない。

数十年ぶりの再読だが、当時もミステリ要素が少ない事に不満を覚えた。
講談社ノベルスで出ていたのでミステリ的な仕掛けがあると思っていた。
今回もその印象は変わらず。ただし、ホラーの部分は巧い。
読んでいて不安感が襲ってくるあの感じ。イヤだ。

思えばこの作者は初めから作品の中に"三津田信三"を登場させ、
現実と虚構をまぜあわせる作品を作っていたんですね。


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十三の呪 死相学探偵1

『十三の呪 死相学探偵1』
三津田信三



幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。
その能力を“売り"にして東京の神保町に構えた探偵事務所に、
最初の依頼人がやってきた。アイドル顔負けの容姿をもつ紗綾香。
IT系の青年社長に見初められるも、式の直前に婚約者が急死。
彼の実家では、次々と怪異現象も起きているという。
神妙な面持ちで語る彼女の露出した肌に、俊一郎は不気味な何かが蠢く
のを視ていた。死相学探偵シリーズ第1弾。


どう捉えたらいいかわからない。
三津田さんの作品はホラーとミステリの融合が引き合いに出されるが
確かに本作もその系統であろうとは思う。
ホラーとしては気色悪い描写の部分もあるが薄味。
ミステリとしても弱い。
呪術による犯行なのでその謎解き自体がないといえばない。
当然トリック云々はなく、ミッシングリンクを探す程度で終わる。
なぜか探偵役も精彩さを与えていない。
でもシリーズ化されているようなのでもう1冊くらいは読んでみようか。

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意識してライトな作品を書いたんでしょうけど。
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碆霊の如き祀るもの

『碆霊の如き祀るもの』
三津田信三
碆霊の如き祀るもの (ミステリー・リーグ)


断崖に閉ざされた海辺の村に古くから伝わる、海の怪と山の怪の話。
その伝説をたどるように起こる連続殺人事件。
どこかつじつまが合わないもどかしさのなかで、
刀城言耶がたどり着いた「解釈」とは……。


面白かった。
本作は過去の凄まじい作品群と比べるとちょっと小粒感を感じますが
それでも刀城言耶シリーズとしての安定感はあります。

あれだけの頁の中で出てきたいろいろな謎(70件くらいあります)を
ラストほんの数十頁で回収していく手腕はさすがだなあ。
あのエピソードがこう繋がるのか、
と本格ミステリのオモシロさが存分に味わえます。

怪奇、恐怖性は低めかもしれませんが、
最後のちょっと不可思議なエンディングはなかなか良かった。

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怪談のテープ起こし

『怪談のテープ起こし』
三津田信三
怪談のテープ起こし
怪談のテープ起こし



「自殺する間際に、家族や友人や世間に向けて、カセットテープに
メッセージを吹き込む人が、たまにいる。
それを集めて原稿に起こせればと、俺は考えている」。
作家になる前の編集者時代、三津田信三は、ライターの吉柳から
面白い企画を提案された。ところが突然、吉柳は失踪し、
三津田のもとに三人分のテープ起こし原稿が届く。
死ぬ間際の人間の声が聞こえる――<死人のテープ起こし>。
自殺する者は何を語るのか。
老人の、夢とも現実ともつかぬ不気味な昔話の真相は。
怪女「黄雨女」とは一体――。
全六編、戦慄のテープ起こしがいま、始まる。


六篇の怪談とそれらをつなぐ本作の出版までのエピソード(怪異譚)で
構成されています。

強烈にコワい、という内容でなく、じわじわと忍び寄ってくるコワさ。
得体のしれない何か。
なんだか嫌な状況。

すべて人から聞いた話、というスタンスで物語は語られており
実話怪談のような妙なリアリティがあり、その分やはり怖い。

私は実話怪談モノに時折挟まれる、
編者に起きる、まさにテープ起こしのでの怪異譚が好きなので
その分楽しめました。

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凶鳥の如き忌むもの

『凶鳥の如き忌むもの』
三津田信三
凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)


瀬戸内海の兜離の浦沖に浮かぶ鳥坏島。鵺敷神社の祭壇“大鳥様の間”で
巫女、朱音は神事“鳥人の儀”を執り行う。
怪異譚蒐集の為、この地を訪ねた刀城言耶の目前で、
謎の人間消失は起きた。大鳥様の奇跡か?鳥女と呼ばれる化け物の仕業か?


刀城言耶シリーズ2作目です。
刀城言耶自身が「はじめに」で述べています。

最初から何か探偵小説めいた感覚を持って接する羽目になった事件。

その通り閉鎖空間での人間消失事件でありいかにも探偵小説的な筋です。
怪奇風味は少なめなのも本作の特徴のようです。

私が読んだのはノベルス版ですが見取り図等なかったので
舞台となる鵺敷神社の構造がわからないまま読みました。
見取り図がないので、そういったところでのトリックはないものとして
読み進めました。
いやな読み手ですね。
真相は多重解決により最後に怒涛の展開を迎えますが
そんな気がしていたとはいえやはり強烈な内容でした。

神事“鳥人の儀”の意味と人間消失のトリックが一気にわかるラスト。
ミステリ読みの醍醐味を味わいました。

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生霊の如き重るもの

『生霊の如き重るもの』
三津田信三
生霊の如き重るもの (講談社ノベルス)


刀城言耶は、大学の先輩・谷生龍之介から、幼い頃疎開していた本宅での
出来事を聞かされる。訥々と語られたのは、『生霊』=『ドッペルゲン
ガー』の謎だった。怪異譚に目がない言耶は、その当時龍之介が見たもの
が何だったのか、解明を始めるのだが…(「生霊の如き重るもの」)。表題
作ほか4編を収録した、刀城言耶シリーズ短編集。

「死霊の如き歩くもの」
誰の姿も見えないのに、下駄が独りでに歩いていた・・・。
という不可能趣味があり、本作では一番パズル的要素が強い作品です。
かなり力技的ですが合理的な解決をさせます。
但し事件とは別の部分で解決できていない怪異が描かれていたりします。

「天魔の如き跳ぶもの」
人間消失の謎ですがこれも力技の解決です。でも好き。

「屍蝋の如き滴るもの」
いろいろな推理の後、わりと普通の解決に落ち着きます。

「生霊の如き重るもの」
”重なる”をかさなるでなく、だぶると読ませています。
怪異的な要素もトリッキーな要素も控えめで、全体が横溝正史風です。
そのせいか一番ミステリらしい。地味な傑作です。

「顔無の如き攫うもの」
刀城言耶とその先輩阿武隈川烏が他人からどう見られているか、その
変人ぶりを表すエピソードが可笑しい。
ギャグに近い書き方で面白かった。ただし事件の真相は一番おぞましい。

と、刀城言耶の学生時代を描いた作品集ですが相変わらずの面白さです。

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山魔の如き嗤うもの

『山魔の如き嗤うもの』
三津田信三
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)
山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)


忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家か
らの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成
人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴
られていた。


忌み山・・・もうこの言葉だけで期待感が高まります。
ホラーとミステリ(しかも本格)の融合を企む作者の「刀城言耶」シリー
ズ第四長編です。

山での怪異、密室状況下での一家消失、見立て殺人等ワクワクする要素が
詰まっています。

謎解き部分では刀城言耶の推理が解決篇でも二転三転し、なにが真相だっ
たかのかわかりずらくなってしまっている部分もありましたが、やはり山
の怪異含め全ての謎が解かれていくのは本格ミステリならではの読む快感
です。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、いかにもの人物配置によるあ
るトリックがもうひとひねりされていたところがポイントでした。

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密室の如き籠るもの

密室の如き籠るもの (講談社ノベルス)密室の如き籠るもの (講談社ノベルス)
(2009/04/08)
三津田 信三

商品詳細を見る

『密室の如き籠もるもの』
本格ミステリ+ホラーの融合である刀城言耶シリーズの短編集です。
長編2作を読んでぶっとんだ記憶があり期待大でした。

短編3作と中編1作が収録されていますが
やはり長編と比べると小粒感はどうしても感じてしまいます。

でもホラー度は低めですが見事本格のワザがきまっていて
面白いです。

収録作は
「首切の如き裂くもの」
「迷家の如き動くもの」
「隙間の如き覗くもの」
「密室の如き籠るもの」

この一連のタイトルのつけ方だとネタ切れにならない?

↓おまけ「燃える太陽の如く



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