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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

こんどこそ神保町

前回東京へ行ったときブックオフでの収穫が大きすぎて
神保町へいかずに帰ってきたことを記事にしましたが
今回は無事神保町まで行けました。

まずは池袋ブックオフ。
文庫本6冊と冊数と中身はそれほどのものはなかったものの
大収穫として山田正紀の「夢と闇の果て」(集英社文庫)を入手。
なかなかいいコンディションでした。
まったく今まで見たこともない本でこれが108円とはうれしい。
(でも東京へ出るのに三千円かかっています)

CDはまた280円コーナーのみチェック。
最近すっかりジャズずいてしまい、エラ・フィッツジェラルド、
チャ―リー・パーカー、オスカー・ピーターソンのベスト盤を購入。
うさん臭いCDではなくては全てVerveレーベルのロゴが入ってました。
(あとは一枚はスガシカオ)

ここまで2時間くらいかかっています。
楽しんで探してますのでレジャー費としてのCP値はかなり高いです。

ここから神保町へ向かいますが、今まで降りたことのなかった
茗荷谷で降りて歩きました。
そのために時間がかかってしまい神保町へついたのが2時過ぎです。

お昼はどうしようかと今日は朝から考え続けていたのですが、
やきそばの聖地「みかさ」が割合すいているように感じ並びました。
やはりけっこう待つことになりましたが、さすが旨い。
ここのやきそばは「他のやきそばが食べられなくなる」という事ではなく
まったく別のおいしさを持つやきそばです。
しかしやきそばかとは呼びたくなくなるようなこ洒落た料理でなく
あくまでもあのやきそばです。
うん不思議。しかも腹持ちが良い。
みかさのやきそばの事、書きすぎました。

さてこれでもう3時過ぎではやくも寒いです。
4時にはここ出ないと帰れない(ってほどでもないですが寒いので)。

パッと見て回ってミステリや出版芸術社関係を探しますが
お得感があるものはなさそうです。
山田正紀も高い(といっても900円程度)。
全作品コンプリートを目指すのでいずれはお世話になります。

三省堂の南あたりで3冊500円のお馴染みガレッジセールがありました。
まずは筒井康隆の「残像に口紅を」を見つけました。
持ってはいますが最近読書芸人カズレーザーの紹介で
再注目されているようです。
先日新聞広告でも見ました。再版されています。
今回見つけたのは単行本初版で

ここまでお読みになって読む気を失われたかたは、
この封を切らずに、中央公論社までお手持ちください。
この書籍の代金をお返しいたします。


の”封”が切られていないものでした。
これは買いです。

後の2冊はまあなんとなく選びました。

いよいよ時間も無くなってきたのでお馴染みの三省堂古書館に行きます。
いろいろ面白そうなものはたくさんあるのですが
山田正紀「アフロディーデ」(講談社)350円のみ買いました。

さて帰りましょう。久々の神保町でしたが時間がなかった。残念。


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あ、古書では文庫等に透明なビニールのカバーが掛けてあったりするの
ですがあれどこで買えるんでしょう。
欲しい。
何冊かある創元推理文庫のはてなおじさんマークの本に掛けてあげたい。

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筒井漫画瀆本ふたたび

『筒井漫画瀆本ふたたび』
筒井漫画涜本ふたたび


巨匠にして天才、筒井康隆の小説を16人の人気マンガ家がコミック化した、
超絶アンソロジー・堂々の第2弾! ドタバタにSF、ホラーにファンタジーと、
いま新たによみがえる傑作名作短篇のみだれ撃ち、
めくるめくツツイ・ワールドをご堪能あれ!


【収録作品】
◆明智抄「幸福ですか?」
◆いがらしみきお「北極王」
◆伊藤伸平「五郎八航空」
◆折原みと「サチコちゃん」
◆雷門獅篭「落語・伝票あらそい」
◆菊池直恵「熊の木本線」
◆鈴木みそ「あるいは酒でいっぱいの海」
◆大地丙太郎「発明後のパターン」
◆高橋葉介「ラッパを吹く弟」
◆田亀源五郎「恋とは何でしょう」(『男たちのかいた絵』より)
◆竹本健治「スペードの女王」
◆とり・みき「わが良き狼」
◆萩原玲二「弁天さま」
◆畑中純「遠い座敷」
◆みずしな孝之「フェミニズム殺人事件のようなもの」
◆Moo. 念平「うちゅうを どんどん どこまでも」


全て原作は読んでいますが覚えているのは
ショートショートの「あるいは酒でいっぱいの海」くらいでした。

なんとあの竹本健治さんが参加しているのもスゴイ。
とりみきさんは絵といい構成といい上手いですなあ。

こうのような原作競演マンガの企画の場合
漫画家は自由に原作を選ばせているんでしょうか。
「鉄子の旅」の菊池直恵さんが「熊の木本線」ってのは狙っている?


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言語小説集

『言語小説集』
井上ひさし
言語小説集 (新潮文庫)
言語小説集 (新潮文庫)


ワープロのディスプレイ上でカギ括弧同士が恋をした。
威張り腐った●や■に他の記号たちが反乱を起こす「括弧の恋」。
方言学の大家が、50年前自分を酷い目に遭わせた特高の元刑事を訛りから
見破って復讐する「五十年ぶり」。
ある日突然舌がもつれる青年駅員の悲劇を描く「言語生涯」など
言葉の魔術師による奇想天外な七編に加え、
抱腹絶倒の四編を新たに収録した著者最後の短編集。


「と」が互いに寄り添うのを面白く思わない●や■。
思いのほか「と」をサポートする!や/や%。

ってよくわからないでしょう。そういう小説です。
一番実験的な作品がこの「括弧の恋」
{<[]>}なども出てきたりしますが、
井上ひさしさんが今の絵文字を知っていたら
一体どのように展開していたんでしょう。

あとは「言語生涯」が面白い。
言い間違えをしてしまう男の話だが、
その言い間違いの例はあり得る範囲で割とおとなしめです。
すさまじいギャグを連発することができる状況なのに。
これは意図して抑えていると思うんですが如何でしょう。

「極刑」もスゴイ。
意味をなさない文章を演じることになった演者がどうなっていくか。
結構ホラー。


という事で井上ひさしさん。ひさしぶりに読みました。

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解説は筒井康隆。
自身や自作との対比をしていて興味深い。
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巨船べラス・レトラス

『巨船べラス・レトラス』
筒井康隆
巨船ベラス・レトラス
巨船ベラス・レトラス


売れさえすれば作者を潰したっていいというのか。
人間を使い捨てにする企業の論理か。
そんな若いやつの小説、受賞した時だけその受賞した本が売れるだけの
ことじゃねえか。
今の状況がなんでも正しいというんなら、
なんでもうすぐ世界が滅びるってことを認めて、それを書かないんだ。
それが現在の文学者のやるべきことじゃないのかい。
現代日本文学の状況を鋭く衝く戦慄の問題作。


裏表紙の
出版界騒然!文壇慄然!読者は呆然!
にグッときました。

2007年の作品ですが、全く知りませんでした。
断筆宣言(もはや知らない人も多いのでは)以降の作品とは
結構疎遠だったので・・・・。

小説(ここではエンターテインメントとは区別)、出版界、作家
をテーマにした作品です。

実験的手法を何度も使用してきた著者だけに、
句点がやけに少ない文章。
人物視点転換でも行を開けない。
登場人物の作家とその作家の小説内登場人物が共存。
「筒井康隆」も登場。
なんてものに驚いてはいけません。

しかしなんだかわからない面白さと小説論があり面白かった。

(売れない)同人誌作家による出版界への恨みつらみ。
ベテラン人気作家達や出版関係者の前衛小説へ想い。
なにやら深いものがありそうですが本作自体は読みやすかったです。

しかし後半の「筒井康隆」の登場とその目的はすごい。
なんなんだあの部分は。

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登場人物の説明に

ホラーを革新的に脱臼させて人気絶頂の作家

とあるがこれも脱臼モノの表現だ。

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怪笑小説

『怪笑小説』
東野圭吾
怪笑小説 (集英社文庫)
怪笑小説 (集英社文庫)


年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い
果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの
正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、
周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇
「動物家族」…etc.ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間
たち!多彩な味つけの傑作短篇集。


『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』『歪笑小説』を、
こらえきれずに一気に購入してしまった。
一般的な東野作品はそれほど読んではいないのに。

「鬱積電車」
電車内で誰もが誰かに対して思う負の感情がたっぷり。そしてラストは
大変なことが起こりそう、というところで終わる。

「おっかけバアさん」
芸能人の”おっかけ”に目覚めるバアさんの話。とにかくパワフルで
話が暗くならない。

「一徹おやじ」
こどもを野球人に育てようとするおやじの話。わりあい順調にその道に
進んでいくがラストは別の道だった。

「逆転同窓会」
生徒の同窓会に先生を呼ぶのでなく、先生の同窓会に生徒を呼ぶ。
ラストはほろ苦いがうなづける。これは大傑作か。

「超たぬき理論」
UFOは文福茶釜である。いい加減そうだが、所謂ビリーバーとのUFO
討論だとこちらに分があるのも面白い。

「無人島大相撲中継」
大相撲実況を完璧に再現できる男をめぐる話。孤立してしまった無人島で
の娯楽として最高。

「しかばね台分譲住宅」
見知らぬ死体を互いの陣地になすりつけあう二つの分譲住宅群。
腐っていく死体の描写はえぐくなっていくがオチは秀逸。

「あるジーサンに線香を」
若返ってそしてまた老化していくジーサンの日記。アレのパロディだが
こちらはこちらで哀しい。

「動物家族」
親でも兄弟でも学校でもその特徴が分かると動物に見えてしまう中学生。
笑いはなくひたすら暗い。筒井康隆の影響を感じる。

ということで全体において
筒井康隆をむさぼり読んだ時のような感覚を得た。
面白い。

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