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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

歪笑小説

『歪笑小説』
東野圭吾
歪笑小説 (集英社文庫)
歪笑小説 (集英社文庫)


新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説
の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全
く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄
されるヒット作症候群の新鋭…俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家
の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く
連続ドラマ。


『黒笑小説』で一部テーマにしていた小説家や出版業界の話を描いた
短編集です。

舞台となるは”灸英社”という出版社です。

「伝説の男」
強烈な編集者、獅子取

「夢の映像化」
2時間ドラマ化に浮かれる作家、熱海圭介

「序ノ口」
作家同士の付き合いに悩む作家、唐傘ザンゲ

「罪な女」
若い女性編集者に浮かれる作家、熱海圭介

「最終候補」
小説賞への最終候補に残るサラリーマン

「小説誌」
小説誌という物の存在について学生から質問される編集者

「天敵」
唐傘ザンゲの恋人があれこれ口出しし編集者にとって鬱陶しい

「文学賞設立」
灸英社が新しい文学賞設立。他社賞との位置づけもいろいろ考える

「ミステリ特集」
ハードボイルド系の作家熱海圭介に本格ミステリの依頼

「引退発表」
こっそり筆を折ればいいのに引退発表をしたい中堅作家

「戦略」
熱海圭介をなんとか売り出したい灸英社の作戦

「職業、小説家」
唐傘ザンゲとの結婚を望む恋人、とその父親

数人の作家を軸にその編集者と出版業界の裏事情も描かれています。
爆笑というよりまさに歪笑。そして若干の哀愁感。

作家を目指す人は本作を読んでいろいろ覚悟を決めておいたほうが
よいかも知れませんなあ。

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黒笑小説

『黒笑小説』
東野圭吾
黒笑小説 (集英社文庫)
黒笑小説 (集英社文庫)


作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。「賞をもらうた
めに小説を書いているわけじゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲
しくて欲しくてたまらない。一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁
しながら、心の中で無理だなとつぶやく。そして遂に電話が鳴って―。
文学賞をめぐる人間模様を皮肉たっぷりに描いた「もうひとつの助走」を
はじめ、黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。


「もうひとつの助走」
「線香花火」
「過去の人」
「選考会」
この4篇は中堅作家、編集者、文学賞、出版業界、新人作家などを
皮肉ったもので、こんな事をネタにして
東野さん自身は問題なかったのかと恐れるくらいの内容です。
いろいろ気まずくなることもでてくるのでは、なんて思ったりしますが
笑いのパワーは強烈です。
作中の新人作家による『虚無僧探偵ゾフィー』を読んでみたい。
出るならメフィスト賞ですね。

「巨乳妄想症候群」
これはもうタイトルそのままそのような内容です。

「インポグラ」
これはもうタイトルそのままそのような内容です。

「みえすぎ」
これはもうタイトルそのままでなく、空気中に漂う各粒子が見えてしまう
ようになってしまった男の物語です。
小説は軽いノリで進みますが、実際こうなったら発狂するかも。

「モテモテ・スプレー」
なぜもてないのか、その理由がここに書かれています。
悪いのはあなたでなく遺伝子のせいです。

「シンデレラ白夜行」
シンデレラの計算高かった裏の面を描きます。

「ストーカー入門」
別れ話を切り出されたと同時に、
その女性よりあきらめずにストーカー行為をしろと命じられた男。
女性心理の難しさというかそんな面がでています。

「臨界家族」
アニメと玩具業界と家庭。最近のこの業界の商法(玩具を売るための
アニメの設定)を苦々しく思っていたのですが、そこを笑いに、
そして臨界家族という視点のオチが最高です。

「笑わない男」
絶対笑わない高級ホテルの接客係をなんとか笑わせようとする売れない
お笑い芸人の話。
いやあれでは私も笑わないですって感じです。

「奇跡の一枚」
奇跡的に美人に移ってしまった若い女性の話。意外な理由もあり、
いい話っぽくなってるかも。


「怪笑」「毒笑」「黒笑」と続き、ギャグが劣化しているかと思いきや
逆にパワーアップしている気がします。
東野圭吾って恐ろしい人だ。

私は当然読むべき、この人のミステリ作品をあまり読んでいないのだが
いいのだろうか。
(白夜行は当然読んでますが←言い訳)

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超・殺人事件

『超・殺人事件』
東野圭吾
超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)
超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)


新刊小説の書評に悩む書評家のもとに届けられた、奇妙な機械
「ショヒョックス」。どんな小説に対してもたちどころに書評を作成する
この機械が推理小説界を一変させる――。発表時、現実の出版界を震撼
させた「超読書機械殺人事件」をはじめ、推理小説誕生の舞台裏を
ブラックに描いた危ない小説8連発。意表を衝くトリック、冴え渡る
ギャグ、そして怖すぎる結末。激辛クール作品集。


超税金対策殺人事件
超理系殺人事件
超犯人当て小説殺人事件
超高齢化社会殺人事件
超予告小説殺人事件
超長編小説殺人事件
魔風館殺人事件
超読書機械殺人事件

タイトルがまたそのまんまで
いずれも推理小説自体や出版界をネタにした毒のある作品群です。
副題が「推理作家の苦悩」いろいろ苦しんでいるんですなあ。

なんとなく私たち自身が感じているような、ありえるよなあ、
と思える内容がネタになっており狙いが分かりやすいし面白い。


超理系殺人事件
ガリレオも驚く超理系なペダンチックな推理小説の話。
ここでのオチは結構コワい。

超長編小説殺人事件
『堂々の書き下ろし千五百枚』のように大作化していく近年の本が
テーマです。ありえるなあ

超読書機械殺人事件
書評を自動作成する機械を使った書評家の話。これもありうるなあ。
これは近未来SFかも。

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毒笑小説

『毒笑小説』
毒笑小説 (集英社文庫)
毒笑小説 (集英社文庫)


誘拐してでも孫に会いたい!暇をもて余す爺さん仲間が思いついたスゴイ
計画とは?「誘拐天国」。身の毛もよだつおかしさと恐ろしさ。ブラック
な笑いを極めた会心の作品が1ダース!(対談・京極夏彦)


『怪笑小説』に続く『毒笑小説』期待大。


「誘拐天国」
誘拐事件を企てる金持ち爺さん達。こちらもズレているが誘拐される側も
ズレていておかしい

「エンジェル」
未知の生物が人間の都合で良い評価を受けたり悪くなったり、いろいろ対
応がかわる、ということを観察している・・・何か。

「手作りマダム」
全く悪意はない手作り品を押し付けてくるマダム。狭いコミュニティ内の
悲劇ですね。

「マニュアル警察」
妻殺害の自首をしに警察を訪れるもマニュアル対応で進められ、受付でた
らいまわしにされたり、まず被害者の夫として扱われたり。

「ホームアローンじいさん」
一人での留守番をいい事にいろいろ挑戦するじいさん。機械は変な動きを
しつつも戻せない。なぜか結果的には上手くいくが最後にオチが。

「花婿人形」
すべて母のいうがままに育った青年の生い立ち。なにも判断ができなくな
っていて、自らの結構披露宴で追い込まれる。

「女流作家」
妊娠、出産を機に人前に出なくなった人気女流作家。ただしは締切は守っ
ているので問題はなさそう。

「殺意取扱説明書」
殺意の大小や他の条件から殺人までのプロセスを導く取扱説明書により、
殺人を起こそうとする女性の話。

「つぐない」
芸術に理解のなく仕事一筋だった中年男が突然ピアノを習いだし、発表
会にも出たいという。ある男への償いのために。結構泣ける。

「栄光の証言」
冴えない中年男が殺人事件の目撃者となったことから、知人の注目の的と
なる。栄光の証言は続くのか。

「本格推理関連グッズ鑑定ショー」
あのテレビ番組を彷彿させるグッズ鑑定ショー。出品されるのは本格推理
関連グッズ。『名探偵の掟』関連品が出品される。

「誘拐電話網」
自分に関係のない子供の誘拐身代金要求の電話を受けた男。この男がとっ
た行動は?星新一先生あたりがすでに書いていそうな気もする。

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怪笑小説

『怪笑小説』
東野圭吾
怪笑小説 (集英社文庫)
怪笑小説 (集英社文庫)


年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い
果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの
正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、
周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇
「動物家族」…etc.ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間
たち!多彩な味つけの傑作短篇集。


『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』『歪笑小説』を、
こらえきれずに一気に購入してしまった。
一般的な東野作品はそれほど読んではいないのに。

「鬱積電車」
電車内で誰もが誰かに対して思う負の感情がたっぷり。そしてラストは
大変なことが起こりそう、というところで終わる。

「おっかけバアさん」
芸能人の”おっかけ”に目覚めるバアさんの話。とにかくパワフルで
話が暗くならない。

「一徹おやじ」
こどもを野球人に育てようとするおやじの話。わりあい順調にその道に
進んでいくがラストは別の道だった。

「逆転同窓会」
生徒の同窓会に先生を呼ぶのでなく、先生の同窓会に生徒を呼ぶ。
ラストはほろ苦いがうなづける。これは大傑作か。

「超たぬき理論」
UFOは文福茶釜である。いい加減そうだが、所謂ビリーバーとのUFO
討論だとこちらに分があるのも面白い。

「無人島大相撲中継」
大相撲実況を完璧に再現できる男をめぐる話。孤立してしまった無人島で
の娯楽として最高。

「しかばね台分譲住宅」
見知らぬ死体を互いの陣地になすりつけあう二つの分譲住宅群。
腐っていく死体の描写はえぐくなっていくがオチは秀逸。

「あるジーサンに線香を」
若返ってそしてまた老化していくジーサンの日記。アレのパロディだが
こちらはこちらで哀しい。

「動物家族」
親でも兄弟でも学校でもその特徴が分かると動物に見えてしまう中学生。
笑いはなくひたすら暗い。筒井康隆の影響を感じる。

ということで全体において
筒井康隆をむさぼり読んだ時のような感覚を得た。
面白い。

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