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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

密室殺人ゲーム2.0

『密室殺人ゲーム2.0』
歌野晶午
密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)


あの殺人ゲームが帰ってきた!
ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。
その凝りに凝った殺人トリックは全て、
五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。
トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。
名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。
<本格ミステリ大賞受賞作>


前作『王手飛車取り』より若干厚くなっている!
全作ラストとのつながりに違和感がありますが読み進めます。
途中でこの仕掛けはわかりますが、
後半はこの仕掛けがもう一回ひっくり返されるのではないかと
ヘンに期待しすぎてしまいました。

今回も「切り裂きジャック三十分の孤独」「密室よ、さらば」と
強烈な作品がありました。
ただ作品自体の仕掛けを期待してしまったので
この分厚い本のラストのカタルシスについては
ちょっと物足りなかったと感じてしまいました。

本格ミステリ大賞受賞とは各編の本格の論理への評価なんですね。
強烈。

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大きな棺の小さな鍵

『大きな棺の小さな鍵』
本格ミステリ作家クラブ
大きな棺の小さな鍵 本格短編ベスト・セレクション (講談社文庫)
大きな棺の小さな鍵 本格短編ベスト・セレクション (講談社文庫)

毎度お馴染みの本シリーズです。
2004年発表の作品からの選定です。

大収穫は

「黄昏時に鬼たちは」(山口雅也)

遊戯として隠れ鬼。テーマとしてひきこもりを題材にした本作は
ミステリとしての驚きも素晴らしいし、
その後の余韻のようなものも良かった。
本作を含む連作短編集があるようですが読んでみたい。

「二つの鍵」(三雲岳斗)
一本の金の鍵と三本の銀の鍵。
金の鍵で施錠すると銀の鍵でしか開けられず、
銀の鍵で施錠すると金の鍵でしか開けられない。
面白そうでしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチが活躍します。

「光る棺の中の白骨」(柄刀一)
溶接された小屋を開けたら白骨死体があった。

評論「密室作法[改定]」(天城一
読まなかった。
何故なら『天城一の密室犯罪学教程』で読んでいたから!
本アンソロジーでの作者メッセージの
57年目にやっと単行本を上梓できて、「宝石」第一期新人(扱)の
面目を保ちました。

とあるのがコレ。

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開かせていただき光栄です

『開かせていただき光栄です』
皆川博子
開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-4)
開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-4)


18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、
あるはずのない屍体が発見された。
四肢を切断された少年と顔を潰された男性。
増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、
治安判事は捜査協力を要請する。
だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…
解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。
そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。


第12回本格ミステリ大賞とのことで読みました。
著者は名前は何となく知ってはいましたが読んだことのない方でした。

さてイメージする「本格」ではなかったのが正直な感想なのです。
強烈なトリックだけが本格ではなく、練られたプロットと物語性が
「本格」を構築するんですね。

本作はなにより「物語」です。
シャーロック・ホームズより遡る事、百年前の18世紀ロンドン、という
全く馴染みのない世界が舞台です。
解剖、外科行為が低く見られていた時代において
解剖の重要性を説く医者ダニエルと弟子たちの物語です。

冒頭からこ気味良いユーモラスなやりとりで解剖シーン、主要人物登場、
死体出現、とスピーディに展開します。

ここに別の少年の物語が挟まり、やがて二つの物語がクロスします。

そして治安判事が推理をしていくあたりからミステリ色がでてきます。

「開かせていただき光栄です」(Dilated to meet you)
とは変わった題名ですが、彼らが解剖するにあたっての最初の言葉で
「お目にかかれて光栄です」(Delighted to meet you)
をもじっているという設定です。

ひねった題名ですがいいですね。
「解剖学殺人事件」とかにならなくて本当に良かった。
文庫表紙のイラストも素晴らしい。

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読ませていただき光栄です。
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名探偵の呪縛

『名探偵の呪縛』
東野圭吾
名探偵の呪縛 (講談社文庫)
名探偵の呪縛 (講談社文庫)


図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一に
なっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい。じつはそこは、
「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この街を作った者の
正体は? そして街にかけられた呪いとは何なのか。『名探偵の掟』の
主人公が長編で再登場。


本格ミステリのお約束事項をネタにするところは
前作『名探偵の掟』同様ですが、
本作は笑いの要素は無くなっています。

東野圭吾さん自身と思えるミステリ作家が、
『本格推理』という概念がない世界へ名探偵として転生します。

終章では、この世界の意味合いと、東野圭吾さん自身の本格推理小説への
向き合い方ととれる内容が出てきて非常に興味深い。

意外に重い内容の小説でした。

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名探偵の掟

『名探偵の掟』
東野圭吾
名探偵の掟 (講談社文庫)
名探偵の掟 (講談社文庫)


完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットから
ハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。
すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、
恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、
業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。


本格ミステリ自体をネタにしています。

密室
意外な犯人
閉ざされた空間
ダイイングメッセージ
時刻表
二時間ミステリドラマ
バラバラ死体
一人二役
叙述ミステリ
首なし死体など・・・

こんなところを登場人物にご都合主義などと
言わせたりして皮肉っています。

登場人物も”名探偵”と”とんちんかんなことを言う警部”
がレギュラーですが、この二人、互いに小声で、
”密室宣言するのもうやだ”とか
”次はアレがそろそろくるだろ”とか”メタ発言を繰り返します。
さらには、ちゃんと推理する読者なんていないとか、いろいろ言い放題。

読んでてニヤニヤします。
私も読んでいて推理なんぞせず、探偵役の解決をなるほどそうなんだなあ
などと深く考えないで読んでいる読者です。

まずは本格ミステリあるある的な読み方で楽しめます。
しかし作者東野圭吾さん自身は真剣に”本格”を考え
自らのミステリ観を変えていったようでもあります。

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