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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

東京百景

『東京百景』
又吉直樹
東京百景 (ヨシモトブックス)


ピース・又吉直樹、すべての東京の屍に捧ぐ。
「東京は果てしなく残酷で時折楽しく稀に優しい」
いま最も期待される書き手による比類なき文章100編。自伝的エッセイ。


『火花』を読んでいない。
しかしエッセイは読んでいる。

どのエッセイでも自虐的(といってもキツクない)な部分に
自分でも驚くほど共感できます。

なにかと強い人、との距離感。
他人の心に侵入してくるある種の人々への恐れ。

これらがしみじみと、そして可笑しみを持って語られます。

エッセイが基本なんでしょうが想像の羽を伸ばした幻想的な小説もあり
とても楽しめた本でした。

100話に決まった長さもフォーマットもなく、好きに書けるというのが
この面白さにつながったのかもしれません。

「池尻大橋の小さな部屋」は実体験なのか恋愛小説なのか
ちょっとやられてしまいました。泣きそう。

『火花』を読みたくなった。

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本の装丁も昔の本っぽくて好み。
やるな。ヨシモトブックス。
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新・四字熟語

『新・四字熟語』
又吉直樹・田中象雨
新・四字熟語 (幻冬舎よしもと文庫)
新・四字熟語 (幻冬舎よしもと文庫)


鈴虫炒飯とは、嚙むと鈴虫の鳴き声のように美しい音が響く炒飯。
構内抱擁とは真夜中の駅構内で抱き合っているカップル、
転じて「なぜここで?」という意。
肉村八分とは鍋や焼肉で、他の皆が示し合わしたように
肉を食べさせてくれないこと。
幹事横領とは信じていた人に裏切られること。
……ピース又吉が考え気鋭書家が表現する新・四字熟語120。



又吉さんが新たな四字熟語を創作し、その解説をし、用例を提示し、
類義語、対義語をあげたりと辞書風の構成になっています。
またあるところでは小説風、エッセイ風となったりします。

[居候昼寝]
居候なのに昼寝をしている。
居候なのに勝手に雑誌の袋綴じを開ける。
居候なのに鍵の隠し場所を変える。
自分の立場をわきまえていない行動。

対義語:王様掃除

[主将補欠]
主将なのに補欠で残念な様子。立場と実際の状態との隔たり。
期待に応えられていない状態。

類語:
船長船酔、武将撲殺、名医病欠、牧師離婚、海女山頂、噺家無言、
校長不良、軍師阿呆、怪獣友達、僧侶長髪、力士小食、走者骨折、
幽霊肌黒、妖精就職、打者素手、死者活発、赤子饒舌、忍者原色

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全件田中さんによる書が添えられていますがこれがまたイイ。
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夜を乗り越える

『夜を乗り越える』
又吉直樹
夜を乗り越える(小学館よしもと新書)
夜を乗り越える(小学館よしもと新書)
強調文

芸人で、芥川賞作家の又吉直樹が、
少年期からこれまで読んできた数々の小説を通して、
「なぜ本を読むのか」「文学の何がおもしろいのか」
「人間とは何か」を考える。

また、大ベストセラーとなった芥川賞受賞作『火花』の
創作秘話を初公開するとともに、
自らの著作についてそれぞれの想いを明かしていく。

「負のキャラクター」を演じ続けていた少年が、
文学に出会い、助けられ、
いかに様々な夜を乗り越え生きてきたかを顧みる、
著者初の新書。



なんなんだ。小学館よしもと新書って。
のっかりますなあ。

『火花』も『劇場』も読んでいません。
でも『第2図書係補佐』を読んで、
言葉遣いの味わい、エピソードの絡め方等、
エッセイの技巧を感じ取っていました。

本書は「読書」に関するエッセイです。
エピソードの面白さ、言葉の使い方、近代文学への想い、など
”何か”が伝わってくる素晴らしい内容でした。

我々一般人レベルの視点で語られていてイヤミなところがありません。
これだけ真摯に読書というものを語った本はないのではないでしょうか。

私はミステリやSFという物語や仕掛けの部分を好んでいるので
文章の味わい、という方面は疎いのですが
本書を通して近代文学の文章の豊かさ、
そしてその鑑賞法が少しだけ分かった気がします。

『火花』や『劇場』自体は今のところ食指を動かされていませんが
そういう人もこの新書や『第2図書係補佐』は読んでみてほしいです。

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『第2図書係補佐』は幻冬舎よしもと文庫
よしもとの商売っ気なのか各出版社がのっかりたいのか。




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