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茶の間の自由 ~チャンスも経験もいらない~

ビートルズ プログレ ミステリ 近辺の話題と浅い話を繰り出します

作家の収支

『作家の収支』
森博嗣
作家の収支 (幻冬舎新書)
作家の収支 (幻冬舎新書)


著者は19年間で15億円!

作家は、どれだけ儲かるか?

誰も書かなかった小説家の収入の秘密と謎を、
余すところなく開陳した前代未聞の1冊。

・あなたは小説家の文章がいくらで売れる知っているか?
・僕は1時間で6000文字(原稿用紙約20枚分)を出力する。
・傑作も駄作もエッセィも原稿料はあまり変わらない。
・人気作家の人気とは「質」ではなく、あくまで読者の「量」のこと。
・印税はふつう10%だが、交渉次第で数%上がる。
・1冊も売れなくても印税は刷った分だけ支払われる。
・これといったヒットもないのに、
いつの間にか「Amazon 殿堂入り作家20人」に!



どのくらい印税が入るのか。
雑誌掲載時はいくらもらえるのか
アニメ化の場合は?
テレビドラマ化の場合は?
講演料は?
インタビュー受けると?
など下世話な話題で埋め尽くされた本です。
なかなか作家の方はこの話題に触れないのでしょうが
森さんはばんばん開陳しています。

森さんは恐ろしい事に、作家は割のいい商売だ、なんていっています。
時給に換算するとものすごく高いらしい。
また経費もほとんどかからないらしい。

しかしそれは森博嗣さんだから出来ることなんでしょう。
まず1時間で6,000文字出力、というところが尋常でなく
しかもそれは書きたいことが映像化されて頭の中にあるかららしい。
普通の人が考えに考えて書くところを、森さんはそのロスがない。

凄い人としかいいようがないですなあ。

本人は自慢しているつもりはないのでしょうが、
結果的には大自慢大会の内容でもあります。

面白く楽しい本でした。

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だけど、何か書きたいものがあるわけじゃなく割がいいから作家、
という捉えられ方をされても仕方ない気もする。
(それは凄い才能ですが)

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ブック・ジャングル

『ブック・ジャングル』
石持浅海
ブック・ジャングル (文春文庫)
ブック・ジャングル (文春文庫)


沖野国明は昆虫学のフィールドワークからの帰国後、思い出の場所、
市立図書館が閉鎖されたことを知る。見納めのため友人と深夜の図書館に
忍び込み、高校を卒業したての女子三人組に出会う。
彼ら不法侵入者達にとって予期せぬ苛酷な一夜が幕を開けた―。
恐怖の閉鎖空間で石持ワールドが炸裂する強力長編。


図書館内でラジコン・ヘリに襲われる。誰が、何のために?
という作品です。ヘリとの闘いがあり図書館冒険小説になっています。

変わった設定一本で最後まで押し通しています。

今まで読んだ石持作品とはちょっと異なり、
登場人物は議論を尽くすかわりに戦います。(行動しないと死にます)
サスペンスフルな作品ですが面白かったです。

真犯人の異様さはコワかったです。

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金田一耕助VS明智小五郎

『金田一耕助VS明智小五郎』
芦辺拓
金田一耕助VS明智小五郎 (角川文庫)
金田一耕助VS明智小五郎 (角川文庫)


昭和12年、大阪。老舗薬種商の鴇屋蛟龍堂は、元祖と本家に分かれ
睨み合うように建っていた。エスカレートする本家・元祖争いで起きた
惨事が大事件に発展するなか、若き名探偵・金田一耕助は、
トレードマークの雀の巣頭をかきむしりながら真相究明に挑む。
もう一人の名探偵・明智小五郎も同地に到着して―!?
豪華二大名探偵の共演作に、本文庫のための書き下ろし
「金田一耕助対明智小五郎」を加えた、目眩くパスティーシュワールド。


わかりずらいですが
本の表題は『金田一耕助VS明智小五郎』
収録作品は『明智小五郎対金田一耕助』と『金田一耕助対明智小五郎』

他に数篇収録。

大乱歩や横溝正史作品での「史実」を上手く絡めて作られたこの作品群は
ファンならいろいろな場面でニヤリとするのでしょう。
私もかなり読んでいる方ですが全く追いついていけません。
力作です。

表紙絵が杉本一文さんなところも嬉しいところです。

『金田一耕助対明智小五郎』では明智小五郎がこんなこと言ってます。

われわれ探偵の世界には、奇妙な不文律があって、
それは同業者が着手した事件には極力介入しないということなんです。


なるほどそうだったのか。

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日本幻想小説傑作集Ⅰ

『日本幻想小説傑作集Ⅰ』
日本幻想小説傑作集 (1) (白水Uブックス (75))
日本幻想小説傑作集 (1) (白水Uブックス (75))


甘美な死の想念に誘う詩的幻想、文明の不条理と管理社会の恐怖を描く
変身譚、現代人の夢と狂気の物語など、珠玉の短篇第1集。筒井康隆、
中島敦、五木寛之、小川未明、江戸川乱歩、安部公房、小松左京、
赤江瀑、神吉拓郎、笹沢左保、都筑道夫、眉村卓、黒井千次、
芥川龍之介の傑作を収録。



まず気になってはいた白水uブックスという本を初めて買いました。
ブックオフではノベルスの並びに数冊置いてある類です。
海外古典作品のイメージでしたが日本の幻想小説ですから”買い”です。

さて内容ですが
筒井康隆「佇む人」大乱歩「押絵と旅する男」小松左京「くだんの母」は
アンソロジー収録率高い傑作中の傑作。
何度読んだかわからないので今回は飛ばしました。

以下初読(でないのもあるかもしれない)
中島敦「山月記」
すみません。これだけパスしました。でも「文字禍」は読んでいます。

五木寛之「白いワニの帝国」「老車の墓場」
奇妙な味というべきもの。
だから何?で終わりそうな雰囲気もありこの味が良い。
この系列の作品群を是非読みたい。

小川未明「金の輪」
さりげなく救われない話だった。

安部公房「人魚伝」
出だしから文体が安部公房。やはりこの人の文章って個性があるな。
幻想譚からSFっぽくなるところもいい。
日本SFの最初期の人でもあるしね。

赤江曝「春泥歌」
幻想というよりはもっと現実的な雰囲気の話。
実は分厚い短編集を持っているが積ん読。

神吉拓郎「二ノ橋 柳亭」
編者の阿刀田高さんも言っているように幻想小説ではなさそう。
でもいい味のある良い作品です。
誰も知らない料亭を語る食通の話。

笹沢左保「老人の予言」
もう少し前の世代の”怪奇探偵小説”の世界です。

都筑道夫「かくれんぼ」
これこそ幻想小説だなあ。恐怖と不安がじわじわときます。

眉村卓「トロキン」
昔から読んできた眉村テイストです。
ジュブナイルもこの系統だったことを思い出しました。

黒井千次「子供のいる駅」
うわあ。これは素晴らしい。
こんな味わいはなかなかないです。うまく内容を伝えられない。

芥川龍之介「魔術」
芥川龍之介には本作のような面白い作品がたくさんありそうです。
こういう作品があることは殆どの人は知らないでしょう。
本作も寓話的な内容かもしれませんがエンタメ性があり、
一部の有名な辛気臭い(?)作品群とは違います。

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Ⅱが欲しい。
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休戦記念日 ~ ポール・サイモン

休戦記念日(Armistice Day)は1972年『ポール・サイモン』収録曲。
PAUL SIMON
PAUL SIMON

サイモン&ガーファンクルでの繊細なイメージ
(実際は何でもありの多彩な音楽性)を覆す曲です。

なんといっても素晴らしいのがギター・プレイ。
なんなんだだこれは、と唸るソリッドなプレイです。
歌メロに対してよくぞこのギター・フレーズという出だしの一発。

ヘンな曲でありますがそのヘンさが素晴らしい。



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せどり男爵数奇譚

『せどり男爵数奇譚』
梶山季之
せどり男爵数奇譚
せどり男爵数奇譚


ある種の人間にとっては、本は魔物だ。
これに魅入られたら、もう逃れようがない。
知られざる古書の世界の内幕と書物に魅入られた人間たちを描く、
超異色ミステリー。


せどりとは古書を転売して利ザヤをかせぐこと。
本の背の部分を見て取る、ところが語源のようですが諸説ありそうです。
本書は『ビブリア古書堂の事件手帖』で取り上げられました。
私もこれで初めて知って以来ずっと気になっていました。
そして古書の町、神保町で3冊500円の中で発見し嬉しかったです。

初出は「オール讀物」昭和四十九年一月号~六月号(1974年)
同年、桃源社より単行本化
私が見つけたのは1995年の夏目書房版です。

↓この装幀がいい。
せどり男爵数奇譚

せどり男爵をあしらったクセのある表紙絵
昔の本っぽい味のある書体
全体のくすみ加減

1995年ですから最近の本ですがもっともっと古い雰囲気があります。

さて内容はせどり男爵こと笠井菊哉が遭遇した古書にまつわる事件を
6話収録しています。

古書につかれた人たちの異様ぶりやせどり師の駆け引きなどが描かれ
とても面白い。皆、怪しくうさん臭い。
最終話は古書でなく装幀家の話だがこれは強烈でした。
なにしろ人間の皮膚を使用した装幀の話。

例えば、ブックオフで安く本を購入して
アマゾンで高く転売することもせどり、と呼ぶし、
彼らを”せどらー”なんて呼んだりしますが
せどりとはそんな軽いものではなーい。

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動く家の殺人

『動く家の殺人』
歌野晶午
新装版 動く家の殺人 (講談社文庫)
新装版 動く家の殺人 (講談社文庫)


青年探偵・信濃譲二シリーズ
青年探偵はなぜ殺されなければならなかったのか!?「家」シリーズ完結! 傑作本格推理第3弾

名探偵・信濃譲二は、とある小劇団にマネージャーとして参加し、
万能ぶりを発揮し始める。だが、特別公演
「神様はアーティストがお好き」の初日、惨劇の幕が切って落とされた。
次第に疑心暗鬼になっていく団員達。6年前の稽古中の死亡事故と関係が?
信濃が命をかけて謎解きに挑む、傑作本格推理第3弾。


『長い家の殺人』『白い家の殺人』に続く3作目『動く家の殺人』。
歌野晶午の初期の作品群ですが、すでにオーソドックスなミステリから
逸脱しつつあります。

あれやこれやタイトルや紹介文やいろんなところにひっかけがあります。

「家」シリーズ3作と前日譚『放浪探偵と七つの殺人』で
信濃譲二シリーズは終わります。

本作はシリーズ名探偵モノ、というミステリのフォーマットからの決別
というテーマで書かれたんですね。
新装版での著者による前書きと霧舎巧さんの解説に詳しい。

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